このガウンとともに“ノア”の新しい時代をつくる(プロレスラー・清宮海斗)
text: Kai Tokuhara photo: Takahiro Idenoshita illustration: Shinji Abe
(初出『Tarzan』No.772・2019年9月12日発売)
ガウンに込められた重みを感じる。
清宮海斗選手はプロレスリング・ノアの将来を背負って立つ存在。入門からわずか4年でチャンピオンとなった23歳は、入場時に着るガウンにこんな特別な思いを抱く。
「今年3月の試合で初めて着ました。それまではTシャツ姿で入場していたのですが、昨年末に念願のチャンピオンベルトを手にし、また経営母体が変わって初めての大会でもあったので、節目としてガウンを着始めようと。いざ袖を通してみると、“ガウンってこんなに重いのか”と。実際に重量も結構あるのですが(笑)、これまで偉大な先輩方が培ってきたノアの伝統を踏襲していかなければならない重みを感じました」
グリーンは、リングシューズやタイツにも採用している清宮選手の象徴的カラー。
「小さい頃にレンタルビデオ店でたまたま手に取ったのがノアのレジェンド・三沢光晴さんのタイトル戦のビデオ。その内容に衝撃を受けたことがプロレスラーを志す直接的なきっかけになったのですが、もう一つ、印象深かったのが三沢さんのグリーンのタイツ。以来、いつか強いレスラーになって三沢さんのようなグリーンのコスチュームで試合がしたいと思ったんです」
見事に夢を実現。しかし、彼が三沢光晴さんのような真のプロレスラーになるためにはここからが本当の勝負だ。
「プロレスはリングに上がる際にいかに戦闘モードのスイッチを入れられるかがカギ。その点でガウンは着た瞬間にピリッと気持ちが入ります。このガウンと一緒に、新しいノアの時代を作っていきたいです!」