【セックスとホルモンの関係】走り過ぎはテストステロンを枯渇させる危険性も!

男性にも、女性にも大切なテストステロン。運動の種目と強度によっては、分泌量を上げるどころか逆に下げる可能性がある。その種目は、愛好者の多いマラソンだ。

取材・文/黒田創 取材協力/関口由紀(女性医療クリニックLUNAネクストステージ)、久末伸一(千葉西総合病院泌尿器科部長)、菅原順二(アランチャ)

初出『Tarzan』No.782・2020年2月22日発売

常日頃から運動している人はいかにもパワフルだし、テストステロンの量も多そう。確かに、運動がテストステロンの分泌量を増やすのは間違いない。

しかし注意したいのが、種目と強度によっては、分泌量を上げるどころか逆に下げる可能性があるってこと。その種目は愛好者の多いマラソンだ。

「なかには月間走行距離が何百kmにもなる方がいますが、カラダにそこまで負荷がかかると、テストステロンを作り出す能力が落ちると推測されます」と言うのは、千葉西総合病院泌尿器科部長の久末伸一先生。

有酸素運動は45分程度でテストステロンの分泌量を最も高める。
有酸素運動は45分程度でテストステロンの分泌量を最も高める。つまりやらないよりはやった方がいいのだが、これ以上負荷をかけてしまうと逆に分泌量が減る恐れがある。
Zmuda et al. Metabolism 1996

「また、筋肉を使うことでテストステロンがそこに運ばれ、使われてしまう。走りすぎはテストステロンを枯渇させる危険性があります」

女性の場合、長距離走で脂肪が多く使われるとホルモンバランスに影響することも。ランはテストステロン値が増える1時間程度に抑え、距離を減らした分はこちらの筋トレがおすすめ。