「雪山での“仕事着”だけは、安全性もデザインも妥協できない」プロスキーヤー・関谷和茂

text: Kai Tokuhara photo: Yoshio Kato illustration: Shinji Abe

初出『Tarzan』No.795・2020年9月10日発売

関谷和茂さんは、アルペンスキーをはじめとする“競技スキー”とは一線を画した活動を行うスキーヤー。主に地元・長野を中心とした北信越地方の雪山で海外からのツーリストたちを対象にインストラクションやガイドなどを行いつつ、パーソナルワークとして自身のライディングをギアの開発やマーケティングにフィードバックしている。

その代表的なアイテムが〈SHRE D.〉のスキー用ヘルメットだ。

関谷和茂(せきや・かずしげ)
関谷和茂(せきや・かずしげ)/1980年、長野県生まれ。高校までの競技スキーを経て、コロラド留学を機にフリーライドの分野に。現在は長野県の木島平村をベースにプライベートガイドサービスなどを展開。

「まだ若いアメリカのブランドで、創業者と一緒にスキーを滑ったことを機に6年前からアンバサダーになり、日本でのスキー部門の選手サポートやSNS販促などをお手伝いしています。

これは一般の方も使えるフリーライドやレクリエーショナルスキー用。〈SHRE D.〉のヘルメットは軽さや耐久性といったスペック面が優れているだけでなく、見た目を気にせず被れるすっきりしたフォルムやデザインも特徴です」

関谷和茂(せきや・かずしげ)
〈SHRED.〉の《NOTION NOSHOCK》は軽い材質ながら衝撃吸収性に優れ、ボリュームを抑えたコンパクトな形も秀逸。〈ゴールドウイン〉のウェアは3レイヤーゴアテックスを採用した最高峰モデル《Arris Jacket》の新作。高度な機能性をミニマルなデザインに落とし込んだ。

同じくアンバサダーを務める〈ゴールドウイン〉のスキージャケットにも、関谷さんのこだわりが凝縮されているという。

「これも3層構造のゴアテックス仕様だったり、抜群の機能性を備えながら、デザインがゴテゴテしていないので街でもレインウェアとして着られる汎用性があります。ヘルメットもウェアも雪山で使うものですから、当然ながら命を守るための安全性が第一。

ただ今の時代は着たいと思わせるデザインも非常に重要。自分にとっては毎日仕事で着る“ユニフォーム”でもありますから、両方ともに妥協したくないですね」