簡単にできて気分が上がる。やる気高まる朝の習慣20選

体内時計を整え、健康なカラダを維持するのに最も重要な時間、朝。とはいえ、現代人の朝は何かと忙しい。あれこれやるのは難しいけれど、簡単にできてしかも気分が上がる行動なら、やらない手はない。ピンと来た習慣を実践してみよう。

取材・文/石飛カノ イラストレーション/松本セイジ 取材協力・監修/中島輝(心理カウンセラー)

初出『Tarzan』No.854・2023年4月6日発売

やる気高まる朝の習慣20選
教えてくれた人:中島輝さん

なかじま・てる 〈自己肯定感アカデミー〉代表。心理カウンセラー。自己肯定感の第一人者。代表作は『自己肯定感の教科書』(SBクリエイティブ)。心理学、脳科学、生理学、哲学などに基づいた独自のメソッドを提供。

「人間にはネガティブな事柄をポジティブな方向に変換する力があります。これは動物にはない、自ら“快”の状態を作る自己肯定感という能力があるからです」

と言うのは、心理カウンセラーで自己肯定感の第一人者の中島輝さん。

「朝は能力を発揮する最大のチャンス。朝“不快”からスタートするか“快”からスタートするかで一日のパフォーマンスが違ってきます」

むろん、後者の方が一日をご機嫌に過ごせるに決まっている。では、“快”の状態でスタートを切るために朝一発目にできることとは何か? 選択肢は日常の中に数多ある。明日からすぐにでも実践できる朝習慣、さあどれから試そうか。

① 気を入れ換えて、「やったー!」とばんざいする

気を入れ換えて、「やったー!」とばんざいする

朝起きたら窓を開けて部屋の空気を入れ換え、両手を上げて「やったー!」と言ってみよう。肩より上に腕を上げる行為と楽しいフレーズを口にすることで自己肯定感が高まる。

② 黄色いマグカップを使う

黄色いマグカップを使う

赤、オレンジ、黄色など暖色系のカラーは気分を明るくする。「やったー!」と口にすることは自力でのポジティブ変換。こちらは環境を変えること=他力でのポジティブ変換。

③ パジャマを畳む

パジャマを畳む

一晩お世話になったパジャマをくしゃくしゃに脱ぎ捨てたまま一日を始めるのと、きちんと畳んでスタートするのとではどちらが気分がいい? 答えは言うまでもない。

④ 歯磨きしながら洗面台を拭く

歯磨きしながら洗面台を拭く

念入りにではなく、「ながら」でできる掃除もよき朝習慣。ビフォーとアフターの違いが明確に分かる作業はココロがすっきりするし、やり遂げたという達成感も得られる。

⑤ 目を閉じて深呼吸する

目を閉じて深呼吸する

深呼吸しながらカラダをほぐし、なんならほぐしている部分を肯定的に褒める。たとえば「足首がよく回ってる!」等々。ポジティブな言葉を使うことで自尊感情を導き出す手法。

⑥ コップを磨く

コップを磨く

コップを磨いたり皿を洗うという作業は集中できるし無になれる。何も考えないフローな時間を作ることで緊張が解かれ、リラックス状態に。そこから一日をリスタート。

⑦ ベッドメイクをする

ベッドメイクをする

パジャマを畳むのと同様、こちらも環境を整えることで自己肯定感を高める方法。シワをピンと伸ばしたシーツやベッドカバーを目にするだけで清々しい気分になる。

⑧ 植物に水をやる

植物に水をやる

自己を肯定することができれば他者をもまた肯定できる。植物という生命を育むことで自他ともに尊重するココロが芽生える。他力を借りて一瞬でポジティブ思考になれるのだ。

⑨ トイレを掃除する

トイレを掃除する

朝こそトイレ掃除の絶好のタイミング。排泄する場所をきれいにすると、居心地がよくなり筋肉がリラックスする。これによって毎朝の排便自体もスムーズになるはずだ。

⑩ コーヒーを淹れる

コーヒーを淹れる

インスタントではなくお気に入りのコーヒー豆を買ってきて、豆を挽き、フィルターにお湯を注いで1杯のコーヒーを入れる。自分に対する思いやり行動で自己受容感が高まる。

⑪ ラジオ体操をする

ラジオ体操をする

3分強で終了するラジオ体操はニッポン人なら誰でもカラダに染み付いている。勝手にカラダが動くので、負担にならずに行える朝の軽運動として最適。スマホ動画とご一緒に。

⑫ レモンをかじる

レモンをかじる

寝起き直後はいわば半覚醒状態。そこで酸味の強い食材を口にして味覚に刺激を入れる。外部からの刺激体験でココロとカラダが目覚め、やる気スイッチが入るはず。

⑬ 丁寧に目玉焼きを作る

丁寧に目玉焼きを作る

美しい目玉焼きが作れたら単純に嬉しい。こちらもコーヒー同様、自分への思いやり行動。心理学的には「セルフコンパッション」と呼ばれる、ストレスに対抗するメソッドだ。

⑭ 炭酸水を飲む

炭酸水を飲む

炭酸水が唇に触れるときのパチパチ感と喉を通っていくときのシュワシュワ感。舌や消化器に刺激を入れることでカラダが目覚め、寝起きのぼんやりモードをリセットできる。

⑮ もふもふを触る

もふもふを触る

昨日の疲れが残っていたり、今日負荷の高い作業を行う朝は心身ともに緊張している状態。もふもふ触感の動物やモノに触れると抗ストレスホルモンのオキシトシンが分泌される。

⑯ 窓辺で何かする

窓辺で何かする

新聞を読んだりお茶を飲むときは敢えて窓辺で。狭い部屋の中から広い空へと視野に変化をもたらすことで、マイナスからプラスに気持ちが変換されるはず。

⑰ 焼きたてパンの匂いを嗅ぐ

焼きたてパンの匂いを嗅ぐ

脳にダイレクトに信号が届く嗅覚を利用して朝のテンションを上げる。アロマもいいけどたとえば焼きたてのパンの香りは万人共通シアワセな気分になるでしょう。

⑱ 好きな歌を口ずさむ

好きな歌を口ずさむ

やる気モード系またはリラックス系と、気分別の音楽をリスト化し、その日の気分に合わせて聴いてみる。ついでに歌詞を口ずさむと自然と気持ちがポジティブに。

⑲ 名言を口に出して読む

名言を口に出して読む

名言とは総じて前向き。感情が揺れ動いているときにそうした名言に注目すると、気分が統一されるという効果がある。これもネガティブをポジティブに変換する手法。

⑳ 起きたくない時は、夜のご褒美を考える

起きたくない時は、夜のご褒美を考える

テンションガタ落ちの朝は「イフゼンプランニング」を活用。もし(if)○○したら(then)○○する。会社に行ったら夜はご褒美のケーキを食べる。これをトリガーに頑張ろう。