
教えてくれた人
中野ジェームズ修一(なかの・じぇーむずしゅういち)/1971年、長野県生まれ。スポーツモチベーションCLUB100最高技術責任者。PTI認定プロフェッショナルフィジカルトレーナー、アメリカスポーツ医学会認定運動生理学士(ACSM/EP-C)。日本では数少ないフィジカルとメンタルの両面を指導できるトレーナー。多くのオリンピック代表選手、青山学院大学駅伝チームなどを指導。『医師に「運動しなさい」と言われたら最初に読む本』が現在ベストセラーに。
トレッドミルならではの6つのメリット。
1.精神力を鍛えられる。
同じ速さで走っていても屋外よりトレッドミルの方がキツく感じる。風を切る感覚が得られないし環境の変化がないからだ。その分メンタルがタフになり屋外ランで有利に働く。
2.寒い冬でも発汗しやすい。
体温を奪われる寒い冬は汗をかきにくいが、トレッドミルでは走ればいつでも気持ちよく汗をかける。縮こまって屋外を走るよりリフレッシュ効果が高いと言える。
3.一定のスピードで走れる。
キロ6分のいつものランをキロ5分45秒にするとしよう。屋外ランでは15秒巻いたペースを保つのは難しいがトレッドミルなら強制的に一定スピードが保てる。
4.フォームの修正をしやすい。
スマホアプリでのフォームの動画撮影に適しているのは断然トレッドミル。フォーム確認は床とカメラを平行状態に保つことが鉄則。これができるのはトレッドミルならでは。
5.インターバルが行いやすい。
イージーランとハードランを繰り返すインターバルは、路面の変化や信号などがある屋外ではなかなか難しい。その点、トレッドミルなら時間で自動的にスピード調整が可能。
6.天候に左右されない。
トレッドミルの一番のメリットが実はこれ。雨が降ろうと雪が降ろうとなんだったら台風上陸の日だってジムに行きさえすれば走れる。走る日が限定されている人はぜひ活用を。
正しいフォームで効果的に走りたい。
上体を床と垂直にする。
設定速度にかかわらず上体は常に床に対して垂直の姿勢をキープするのが基本。上級者の場合はスピードアップしたとき上体はやや前傾にするのがベター。
傾斜を約1.5%つける。
ベルトが回って足を送り出してくれるトレッドミルのランは言ってみれば坂道を下っているようなもの。1.5%の傾斜をつけて初めて通常ランの状態になる。
なりがちNGフォームに注意!
レベル別・30分プログラム。
初心者は傾斜0で時速4.5kmのウォーキングからスタート。スピードに慣れると同時にベルトの幅の中での自分の立ち位置を確認。十分にアップをしてから傾斜をつけたジョグにシフトを。キツい人は終始ウォーキングでもよし。中級レベルになったらジョグからスタートして上限時速12kmのランに挑戦。
ジムの有酸素マシン、どう違う?
ジムにある有酸素マシンはトレッドミルだけではない。走ることだけではなくカラダを絞りたい、またはランを補強する運動を取り入れたいという人にとっては他のマシンも気になるところ。
まず、ステップマシンは関節への負担が少ないのでラン初心者にはおすすめ。ステッパーを円を描くように動かすエリプティカルトレーナーはコアトレの要素を高めたい人向け。バイクマシンは気分のリフレッシュに有効だ。隙間時間で試してみては。