快適な走りは靴選びで決まる!初めてのトレランシューズQ&A。

山道を走るトレイルラン(トレラン)は、上り下りのオンパレード。怪我せず気持ちよさを味わえるかは、シューズ選びにかかっている!

取材・文/黒田 創 撮影/安田光優 イラストレーション/ヒライノブマサ 取材協力/RUN BOYS! RUN GIRLS!

初出『Tarzan』No.912・2025年10月9日発売

トレランを始める人への基礎知識のシューズサムネ

Q.トレランシューズの特徴は?

A.グリップ力が高く、爪先のガードは硬い。

「トレランでは砂利道、木の根など凹凸がある山道を走るので、求められるのは未舗装路でもスムーズに走れ、足を守る機能。アウトソールが地面をしっかり摑めること、岩などの硬いものから守るために爪先が硬く補強されていること、この2点が特徴です」(トレラン専門店〈RUN BOYS!RUN GIRLS!〉の上原万里さん)

Q.選ぶ時に重視すべきポイントは?

A.どの山を走る? これで決めるべし。

トレランシューズを選ぶ基準のイラスト

「最初から1000m級の山を走る人は少ないでしょうし、例えば標高が高すぎない高尾山付近なら、まずは通常のランと兼用できるタイプを選ぶのも手。ランニングシューズメーカーのトレランシューズなら違和感なく取り入れられるはず。もう一つの基準はソールの厚さ。3cm程度なら、自分が何を踏んでいるのか分かりやすく安全です」

Q.サイズ選びの注意点は?

A.ラン用より爪先に余裕を持たせる。

ラン用よりつま先に余裕を持たせるイラスト

「トレイルは下り斜面が続くケースが多く、走るときにシューズの中で足が前滑りしてしまう。それを考慮すると、ランニングシューズよりも足先に少し余裕を持たせたいですね。一番ベストな見極め方は、試し履きの際に選んだシューズのインソールを出し、足を置いて確実に1〜1.5cm以上の余裕があるかどうか見てみることです」

Q.おすすめの靴紐のタイプは?

A.大まかに3タイプあり。 自分に合う紐を選ぼう。

「定番は平紐で、最も緩みにくくほどけにくい。部分的にテンションをかけやすいのもポイントです。最近はワイヤー型も増えていて、紐を片手で引っ張ってロックできたり、ダイヤルで調整できたりと便利ですが、パーツが破損しやすいデメリットも。もうひとつは丸紐。締め付けすぎない着用感ですが、緩みやすい側面もあります」

まる紐のシューズ

【丸紐タイプ】均等に圧をかけたい人に

平紐のシューズイラスト

【平紐タイプ】緩むのが嫌な人に

ワイヤータイプのシューズイラスト

【ワイヤータイプ】楽に手早く結びたい人に

Q.いつもの道を走ってもいい?

A.OK。でも、ソールの摩耗には注意。

「近年はロードとトレイル両方を走れるシューズも。そうしたタイプなら問題ないですが、トレランシューズは不整地での安定性を考えてアッパーは硬めに作られていて少し走りづらい。アウトソールにはグリップ力を高める凹凸のラグ(突起)がありますが、舗装路を走るとラグがすり減る恐れも。その点に留意し、ゆっくり走るなどの必要があります」

各社厳選の初心者向けシューズ。

《HOKA SPEEDGOAT 6》高いグリップ力とは裏腹に、 柔らかな接地感。
HOKA SPEEDGOAT6

重量278g。サイズ25.0~30.0cm(メンズ)。ウィメンズモデルあり。

お馴染みの〈ホカ〉のクッション性能はそのままに、前作より13g以上軽量化。アウトソールは、ぬかるみから岩場までの悪路にも対応できる「ヴィブラム メガグリップ」を採用。通気性の高いアッパー素材のおかげで足まわりのストレス知らず。24,200円。WEBサイト

《THE NORTH FACE Altamesa 500》ソフトな履き心地が特徴的。 ロードもトレイルも走れる。
THE NORTH FACE Altamesa500

重量約300g(27.0cm)。サイズ25.0~29.0cm(メンズ)。ウィメンズモデルあり。

街中でも走りやすい、クッション性重視のソフトな履き心地のシューズ。プレートのない下部はミッドソールの柔らかい履き心地をじかに感じながら、安定感のある走りが可能に。爪先の耐久性を高め、岩場や木の根などがあっても安心。22,000円。WEBサイト

《KEEN SEEK》耐久性を備えた 窮屈じゃない一足。
KEEN SEEK

重量306g(27.0cm)。サイズ25.0~29.0、30.0cm(メンズ)、22.5~25.5cm(ウィメンズ)。

足指を広げられるスペースがあり、爪先の圧迫感が少ない構造。シュータンとアッパーは一体化した作りで、靴内に異物が入りにくい。履き口にはパッドを搭載し、包み込むフィット感。約1500kmの走行テスト済みで、アウトソールの耐久性も抜群。26,400円。WEBサイト

《ADIDAS TERREX AGRAVIC 3》軽さとクッション性、 高いグリップ力を両立。
ADIDAS Terrex agravic3

重量275g(27.0cm)。サイズ24.0~31.0、32.0、33.0cm(メンズのみ)。

湿気を外に逃がす透湿性に優れたアッパーを採用し、シューズ内が蒸れにくい構造。ミッドソール素材はLightstrike(ライトストライク)で、衝撃を和らげ反発を生む。アウトソールには濡れた路面も乾いた路面も確かなグリップ力を発揮する4mmのラグを搭載。18,700円。WEBサイト

《Columbia KONOS TRILLIUM ATR》長時間のトレイルランでも 足元楽ちん。普段使いにも。
Columbia Konos trillum atr

重量336g(27.0cm)。サイズ25.0~29.0、30.0cm(メンズ)。ウィメンズもあり。

安定性とクッション性を兼ね備えたミッドソールが特徴。縫い目のないアッパーは小石などから足をガードしてくれ、圧着による補強を施して耐久性を高めた。アウトソールには蹴り出しを助ける深い溝を配し、推進力もサポート。16,500円。WEBサイト

《ARC’TERYX NORVAN LD 4》見た目はミニマル。 機能はてんこ盛り。
Arc' teryx NorvanLD4

重量270g。サイズ25.5~29.5cm(メンズ)、22.0~25.0cm(ウィメンズ)。

足幅が広い人向けにゆとりのある前足部、ホールド感の高い踵と中足部が快適性を実現。地形に左右されずクッション性を保つミッドソールで、どんな場所でも衝撃を和らげる。泥を弾くラグパターンでどんなトレイルでもグリップコントロールが可能。28,600円。WEBサイト