イラストレーター・よしいちひろさんの、剣道に欠かせないコスメ。|ささやかだけど、大事なこと。 vol.13
気持ちよく汗をかくときにこそ使いたいコスメやアイテムがある。日々身体を動かしているあの人がどんなものを愛用しているのか、アクティビティに同行して紹介。第13回はイラストレーターのよしいちひろさんが剣道の前後で使う3つのアイテムの話。
取材・文/佐々木彩 撮影/五十嵐一晴(ロケーション)、鳥羽田幹太(プロダクト)

Profile
よしいちひろ/イラストレーター。大学卒業後、出身地の兵庫県でイラストレーターの活動を始め、その後上京。ガーリーなテイストのイラストが支持を集める。雑誌や書籍、広告などで幅広く活躍するほか、Instagramを通じて発信するライフスタイルにも注目が集まっている。@chocochop2
毎週末、自宅近くにある小学校の体育館で剣道に励んでいる、イラストレーターのよしいちひろさん。小学生から大人まで参加する、地元の剣友会主催の集団稽古に、かれこれ2年通っている。
「きっかけは、息子が剣道を習い始めたこと。私はそれまで、運動といえばクラシックバレエを踊るくらいで、剣道についての知識はほとんどありませんでした。だからお稽古を見守り、応援したくても、いまいち勘所がわからず。大人の参加者も多かったので、体育館の端で待っているなら自分も一緒にやってみたいと、自然と思ったんです」
剣道は、相手の動きを読み、一瞬の隙を突いて打ち込む競技。互いに竹刀で中心を取り合い、面・胴・小手といった防具の急所を竹刀で捉える。しかし、単に当てるだけではなく、鋭い声を発して腰から踏み込むこと、さらには竹刀の振り方と打突音の一致も求められる。

手拭いを頭に巻き面をつけたら、稽古開始。
全く馴染みのない運動に大人になってから取り組む。しかも、ルールに難しさを感じるなど、一見すると初心者にはハードルが高い挑戦に感じられる。
「若い頃の私ならやらなかったと思います。スポーツに限らず、コツコツ練習することが求められる楽器なども苦手なタイプでした。でも、全く知らないからこそやってみたいという気持ちになったんです。実際に始めてみると、相手の動きを読んだり、仕掛けて打ったりと、本当に難しい。心理戦とは少し離れたところにいる人間なんだと、改めて気付かされました。そういえば普段から咄嗟の判断もすごく苦手だし、自分にはあまりに向いていないスポーツだなと(笑)。ただそれを自覚できたことは、大きな収穫でした。剣道を通して、仕事や日常生活で起こる不意のアクシデントにも動じない心を育むことができるのではないか、そういった期待も生まれました。相手と向き合っていると同時に、自分自身とも対峙している感覚があります」

試合形式の稽古は真剣勝負。打ち込むタイミングについて、先生から指導の声が飛ぶ。
向いていないことに取り組むと、嫌になったり、投げ出したくなったりする瞬間はないのだろうか。
「歳を重ねたからなのか、今は不思議とネガティブな感情は湧いてこないです。剣道の先生が『つまらないことを続けていると、急にぐんっと上手くなる時が来る。それは続けたからこそ。だから、つまらないことを続けなさい』といつも仰るんです。それは、私が人生で意識的にやってこなかったこと。でも、言われてみると、単調で面白みを感じない作業を続けた先に、ふといい絵が出来上がっていたことは度々あります。自分の中で言語化してこなかっただけで、コツコツと積み上げることを、きちんと経験していたんだと。それに気づいたので、ここからの人生ではスモールステップさえ楽しんでいきたい。剣道を続けたいと、ますます思うようになりました」
剣道が日常に組み込まれたことで、身体にも変化を感じているそう。
「習いはじめてすぐ、肩こりとは無縁になりました。竹刀は、腕の力ではなく肩甲骨を使って振り下ろします。そのため、背中全体や肩甲骨を動かす機会が増え、肩全体が軽くなったように感じます。それと、胸を張り姿勢を正すように常に言われるので、姿勢も良くなりましたね。なにより身体を動かすと気持ちも前向きになります」

最後は皆で正座し講評を聞く。稽古をつけて下さった先生や仲間と談笑しその日を振り返る。
稽古はいつも週末の朝に行われるため、仕事に追われる忙しい平日とは異なり「清々しい心持ちで家を出る」とよしいさん。その気分に寄り添うように、自然とすっきりした香りや、ミニマルなコスメに手が伸びる。
「剣道に華美なメイクはそぐわないと考えているので、血色を感じられる程度のメイクが定番です。その時に重宝するのが、カラーのリップバーム。色づきがナチュラルでしっかり保湿してくれるものが好き」

〈ティポロジー〉の《リプレニッシング リップバーム》。カラーは肌馴染みの良いピンクブラウンを。最近はチークとして頬に軽く乗せることも。
ヘアスタイリングはオイル派のよしいさん。何本か持っている中で、剣道の日はウッディでスパイシーさが加わった香りのものを選んでいる。
「白檀や伽羅、ナツメグを使ったヘアオイルは、”道”の神聖なムードに寄り添いつつ、気分を上げてくれます。出かける前にも使っていますが、体育館から帰宅する際も、サッと髪を整えるためにつけています」

〈ディファーフレグランスオイル〉の《スパイシーウッド》を愛用。稽古後には毛先に馴染ませ日常のヘアスタイルへスイッチ。
そして稽古の晩には、スペシャルケアとして香りの良いボディソープを。
「とにかく疲労困憊になるので、バスタイムを長めにとって、身体と心をしっかりほぐします。慈愛をテーマにした豊かな香りのボディクレンザーで、使用後もほんのり肌に甘い香りが残り、すごく癒される」

〈イソップ〉の《エレオス クリーム ボディクレンザー》。クリームタイプなので直接肌に伸ばし、軽くマッサージも兼ねて身体をいたわる。
剣道は、すっかりよしいさんの日々に溶け込み、自宅には練習台も設置している。タイヤを組み合わせた手製の練習台に向かって、気分転換がてら親子で取り組むこともある。

「息子の方が、上達がずっと速いので、素振りに付き合ってもらい復習をしています。子供は成長するにつれ親の手を離れていくので、共通の話題ができたことはありがたい。図らずも嬉しい側面です」
これまでの2年間で昇段テストにも挑戦するなど、剣道は、新しい景色をよしいさんに見せてきた。今後の目標を尋ねてみた。
「まだまだ分からないことや、できないことがたくさんあるので、日々鍛錬あるのみです。そのためにも、家での基礎練として足腰の筋力アップのためにスクワットも頑張りたいところ。剣道は70代になっても続けられる運動だと聞いているので、焦らずに細く長く続けていきたいです」

こんなアイテムも、おすすめです。
剣道の前後に使いたいよしいさんの愛用コスメに着想したアイテムを、Tarzan Web編集部が見つけました。
カラーリップバーム
ほどよく色づきしっかり保湿
ヘアオイル
エキゾチックな香りでスタイリング
ボディウォッシュ
泡立ち優しいクリームタイプ










