快走を助けてトラブルを防ぐラン前後のペアストレッチ
初心者こそ、前後のケアに気を配らないと関節や筋肉にトラブルを引き起こしてしまうかも。今回は斎藤トレーナー実演のもと、ペアで行えるストレッチを紹介。
取材・文/井上健二 撮影/小川朋央 スタイリスト/高島聖子 監修/齊藤邦秀(ウェルネススポーツ代表)
初出『Tarzan』No.793・2020年8月6日発売
ラン前後のペアストレッチでケガ予防。
運動不足やコロナ太りをすっきり解消するなら、ランニングが最適。休日の公園や河川敷には、親子でランに汗を流す人の姿が増えてきた。ランは手軽な反面、初心者が調子に乗って走りすぎると、膝などにトラブルを起こすこともある。そこで走る前後の習慣にしたいのが、ケガ予防のためのペアストレッチ。
走る前は、ウォーミングアップを兼ねた動的ストレッチを行う。走るときに活躍してくれる主要な関節や筋肉をケアするのだ。走った後は、下半身の大きな筋肉を静的ストレッチでほぐす。ターゲットは、太腿前側の大腿四頭筋、太腿後ろ側のハムストリングス、お尻の大臀筋、ふくらはぎの下腿三頭筋。攻守を変えて、互いにストレッチし合おう。
ランニング前のストレッチ(左右各10〜15回)
① 体側のストレッチ
② ふくらはぎ、太腿後ろ側、お尻のストレッチ
③ 股関節のストレッチ
ランニング後のストレッチ(左右各30秒)
① 太腿後ろ側とふくらはぎのストレッチ
相手:床で仰向けになり、両腕を体側で伸ばし、手のひらを上に向ける。腰から下の力を抜いてリラックスする。
自分:相手の足元に膝立ちになり、左脚を持ち上げ、膝を軽く曲げた状態で右肩に踵を乗せる。左手で相手の膝、右手で爪先を押さえる。右手で爪先を引き下げ、ふくらはぎをストレッチ。続いて左手で膝を引き寄せて伸ばし、太腿後ろ側をストレッチする。左右を変えて同様に行う。
② お尻のストレッチ
相手:床に仰向けになり、両腕を横に伸ばし、手のひらを上に向ける。右膝を曲げて立て、左足首を乗せる。腰から下の力を抜いてリラックスする。
自分:相手の足元で膝立ちになり、右手で相手の左膝、左手で右膝を押さえる。相手の膝を胸に近づけるように両手で押し、お尻をストレッチ。左右を変えて同様に行う。
③ 太腿前側と股関節のストレッチ
相手:左側を下にして横向きに寝る。左腕を床で伸ばして頭を乗せ、右腕を曲げて床につける。両膝を曲げて前に出す。腰から下の力を抜いてリラックスする。
自分:相手の後ろに膝立ちになり、右手で相手の右腿、左手で爪先を持つ。相手の右足の踵をお尻に付け、さらに右手で右膝を後ろに引き、太腿前側と股関節をストレッチする。左右を変えて同様に行う。
実演してくれた人
- 父・齊藤邦秀さん/スポーツトレーナー。ウェルネススポーツ代表。
- 母・里子さん(44歳)/学生時代はバスケットボールの選手として活躍。
- 長女・優歩さん(14歳)/中学3年生。特技はソフトテニスと楽器の演奏。
- 次女・楓歩ちゃん(7歳)/かほ 小学校2年生。体操スクールに通う。おしゃれが大好き。
- 三女・実歩ちゃん(5歳)/みほ 保育園の年長さん。次女と同じ体操スクールに通っている。