むくみや痛みの原因に「肩甲骨・股関節」チェックテスト
たまに肩こりや膝・腰が疲れたなぁって感じることはあるけれど、べつに困ってないし、この2つを意識してケアもしていない。そんな人が大半でしょう。でも! 肩甲骨、股関節を動かせていないと、痛みや姿勢不良、むくみやケガなどにつながるリスク大。すぐにできるチェックテストで今の自分の状態を把握しよう。あなたの肩甲骨と股関節、動きますか?
取材・文/石飛カノ イラストレーション/藤田翔 監修/齊藤邦秀
初出『Tarzan』No.833・2022年5月12日発売
目次
肩甲骨テスト① 匍匐前進をする
手をできるだけ遠くに置き、手前に引き付けながら腕の力だけで4mの距離を進む。
勢いがつかない1ストローク目の目標はおよそ80cm。2ストローク目以降を90cm程度の距離で進めば、4mの距離を5ストローク以内でクリアできる。腕を伸ばすときに肩甲骨が上がりながら回旋し、前進して脇を閉じるときに肩甲骨が下がりつつ回旋する。筋トレのラットプルダウンのような動き。
○ 5ストローク以内で行けた
× 5ストローク以上かかった
肩甲骨テスト② 背中のファスナーを引き上げる
ブルゾンを前後を逆にして着たらファスナーの下部分だけを閉めてスタート。片手で下からジップを引き上げ、反対側の手にタッチして上まで引き上げる。
ファスナーを下から引き上げるときは肩甲骨を下げつつ閉じ、上から引っ張り上げるときは肩甲骨を上げつつ開く。
○ 一番上まで引き上げられた
× 引き上げられなかった
肩甲骨テスト③ 一気にシャツを脱ぐ
腕をクロスさせてTシャツの裾を持ち、両腕を上げて一気に頭を襟から出す。
シャツを下から上に持ち上げるときに肩甲骨を上げつつ外側に開く。この動きができないと、途中で動作が止まるか襟に頭が引っかかる。肩関節の柔軟性も必要。気持ちよく一気にすぽっと脱げたらクリア。
○ 一気に脱げた
× 頭が襟に引っかかった
肩甲骨テスト④ 立ったままシーツをキレイに畳む
シーツを横→縦→横→縦に4回角を揃えて畳む。膝や足を使わずに。
脚の補助なしにシーツの端と端を合わせて畳むためには、肩甲骨が十分に動くことが条件。シーツの端を引っ張るときは肩甲骨が閉じて、端同士を合わせて畳むときは肩甲骨が開く。
○ 20秒未満でできた
× 20秒以上かかった
股関節テスト① 結跏趺坐(けっかふざ)で瞑想する
あぐらをかいて座り、左右の足を逆側の太腿の上に乗せる。
結跏趺坐とは仏教とヨガで瞑想する際の座法のこと。禅宗での座禅の正しい姿勢でもある。股関節と足関節の柔軟性がないと、この姿勢はとれない。大抵の場合、左右どちらかの足を太腿に乗せる半跏趺坐止まりに。
○ 左右の足ともに乗せられた
× できなかった
股関節テスト② 自転車にサッとまたがる
爪先がギリギリつく高さまでサドルを上げる。片脚を外に振り出してサドルにまたがり、反対側の脚でもまたいで着地。今度は逆側からサドルをまたいで着地。これを2往復繰り返す。
股関節を回旋させながら外側と内側に開閉させる。可動域の広い股関節をめいっぱい動かすのが、この動き。
○ 10秒未満で2往復できた
× 10秒以上かかった
股関節テスト③ 脚で壁ドンをする
壁に向かって立ち、やりやすい方の脚でできるだけ高く脚を上げ、足の裏を壁につける。
少女漫画で見かけるオーソドックスな“壁ドン”は掌バージョン。でもこちらは手ではなく足の裏で壁を叩く超ワイルドな壁ドン。壁を叩く足側の股関節は屈曲し、軸脚側の股関節は伸展する。むろん、高い位置に足をつけるほど屈曲・伸展レベルは上がる。
○ 爪先が乳首の高さより上がった
× 届かなかった
股関節テスト④ 片脚立ちで靴下を履く
脛まであるソックスを手に持って立ち、「よーいスタート」で立ったまま片足ずつ履く。
股関節を屈曲させ、なおかつ片脚立ちでバランスをとりながら行うこの動作。くるぶし下までのアンクルソックスなら5秒以内、脛まであるソックスなら8秒以内でクリアすることが目標。
○ 8秒未満で履けた
× 8秒以上かかった