問1.「水平面」の動きを正しく説明しているものを選べ
- 人体を左右に分ける面
- 人体を前後に分ける面
- 人体を上下に分ける面
肘を曲げる、膝を曲げるといったヒトの動作を関節の視点で捉えると、トレーニングの動作も分析しやすくなる。というわけで前回までは、人体の動きを表す3つの基本面として、人体を左右に分ける「矢状面」、人体を前後に分ける「前額面」について学んできた。
そして3つ目の今回は人体を床と平行に貫き、上下に分ける「水平面」について考えていくとしよう。
“人体を床と平行に貫く状態”とは、カラダを床と垂直にしてお風呂に入ったときの水面とイメージするとわかりやすい。水平面の動きとは、このお風呂の水面に沿った動きのこと。
たとえば上体を左右にひねる動作や、肘を伸ばしたまま肩の高さまで上げた腕を、空中で雑巾掛けをするように左右に動かす動作がこれにあたる。では、これらの動きは専門用語でなんと呼ぶか、次の問いで確認しよう。
問2. 水平面の動きの名称で誤っているものは次のうちどれ?
- 内旋
- 回旋
- 外転
水平面の動きは、団子の串のように縦に延びる垂直軸を軸として行われる「内旋」「外旋」「回旋」がある。旋(せん)は旋回の旋。すなわち回すという意味だ。
「内旋」とは軸を中心に内方へ回旋する動き、「外旋」とは軸を中心に外方へ回旋する動きと定められている。
イラストの肩関節から見ると、肩を縦に貫く軸を中心に内側に動かすことを「内旋」、外側に動かすことを「外旋」という。
イラスト中央の動きは、股関節の内・外旋。股関節の動きは直接見るのが難しいため、関節可動域を測定するには膝から下の動きを見て評価する。股関節が開いた状態を「外旋」、反対に閉じた状態が「内旋」となる。
最後は「回旋」。頭の先から床に延びる中心軸を軸に、後ろを振り返るようにひねる動作のこと。というわけで答えは3。
問3. 次のチューブエクササイズのうち、水平面の動きはどれ?
- ロウイング
- サイドレイズ
- インターナルローテーション
正面にくくりつけたチューブを持ち、肘を曲げて引くことで背中を鍛える「ロウイング」。
チューブの中央を足で踏み、左右を持って腕を肩の高さまで上げることで肩を鍛える「サイドレイズ」。
チューブを肘の高さでカラダの外側に固定し、脇を閉めたままチューブを内側方向へ引っ張り肩のインナーマッスルを鍛える「インターナルローテーション」。
軸を中心に内外に動かす水平面の動きを関節の視点で見ると、肩から肘を結ぶ縦軸を中心に、内側に腕を動かすインターナルローテーションが正解であることがわかるだろう。
他にも回旋動作を代表するエクササイズには、腹部のひねりを利用してウェイトを持ち上げるマシントレ、トーソローテーションがある。スポーツの動きでは、野球のバッター、ゴルフのスイング、ボクシングの動きなどがある。