それ、逆効果かも。よくあるヘアケアの疑問を解消
なんとなくの思い込み知識、巷でウワサになっている洗髪方法。髪に関するあやふやな疑問をここで解消しよう。頭皮と毛髪の専門サロン〈Salon de Rejue〉代表の永本羚映子さんに正しい知識を教えてもらった。
取材・文/森山和子 撮影/吉松伸太郎(記事内)、AdobeStock(TOP画像)
初出『Tarzan』No.844・2022年10月20日発売
目次
湯シャンで頭皮トラブルを改善?
→髪のリセットはできても改善は×
シャンプーを使わず、お湯ですすぐだけの「湯シャン」。頭皮トラブルが改善すると話題になった。
「たとえばカラーもパーマもかけたことがないバージン毛で、バランスの整った食生活に、大気汚染も全くないような環境で生活をしている人ならいいかもしれません。でも、さまざまな外的ストレスを受けている現代人には無理があります。ただ、荒療治的に行うことも稀にあるので、サロンで相談を」(頭皮と毛髪の専門サロン〈Salon de Rejue〉代表の永本羚映子さん)
頭皮がべたつきがちだから、洗浄力の強いもので洗う?
→強すぎるものは逆効果な場合も
「女性より男性の方が頭皮の脂の分泌量が多く、洗髪時に気をつけていても全部は落とし切れない。ただ、皮脂には髪を保護する天然のバリア効果があり、必要なものでもあります。
もちろん毛穴が詰まるほどの過剰な汚れはしっかりと洗浄した方がいいけれど、強い洗浄力のシャンプーで洗いすぎるのもダメ。逆に不足した分を補おうと余計皮脂が出てしまう結果に。毎日使うことは避けるようにしましょう」
髪のことを考えてオーガニック製品で揃える?
→ナチュラル=優しい、ではない
「シャンプーを選ぶときに成分を気にすることはとても大切。ただし、オーガニック=ナチュラルで髪にいいというのは間違いで、天然だからこそパワフルで強いものもあります。
ちなみに“シリコンは悪”という思い込みも間違いで、ラウリル硫酸塩とシリコンが組み合わさると頭皮や髪に負担がかかる、と覚えておくといいでしょう。髪に栄養を与えるなら、タンパク質系のシャンプーがオススメです」
フケは体質なのでどうしようもない?
日焼け、粗悪なシャンプーが原因かも
気づいたら肩にパラパラと落ちている厄介なフケ。清潔感にも関わる問題だけど、解決法は?
「洗浄力の強いシャンプーが、フケを引き起こす要因にもなりかねない。低刺激で、保湿力の高いアミノ酸系シャンプーを取り入れてみましょう。また、紫外線で皮剝けが起こってしまっている場合も。長時間外にいることが多ければ、メッシュ素材で通気性のいいキャップをかぶるのも手です」
例えばこんなアイテムも
温感成分が血行を促進し、健やかな頭皮環境に導く美容液。《uka Reセラム フォー スカルプ》50mL 5,500円。WEBサイト
広がり、パサつきはトリートメントでカバー?
→オイルが有効
「タオルドライ後、ドライヤーをかける前にオイルを少量、毛先中心に馴染ませて乾かす。そうするとパサつきが軽減し、ツヤも出て、髪がまとまりやすくなります」