日常生活も競技も。パフォーマンスが上がる「引く力」を強くする自宅トレ
「引く力を強くする」のに効果的なトレーニング4種目を紹介。やり方に従って、週2~3回ペースで続けよう。4週間ほどで前向きな変化が表れるはずだ。
取材・文/井上健二 撮影/山城健朗 スタイリスト/笠島康平 ヘア&メイク/村田真弓 監修/白戸拓也
初出『Tarzan』No.846・2022年11月24日発売
「引く」動作を強化して動作を楽に
背中の筋肉がいちばん力を発揮するのは、「引く」ときの動き。
モノを引き上げる以外でも、テニスやゴルフ、投擲競技のテイクバックなど、スポーツでも「引く」動作は大きな鍵を握る。下半身の土台を固め、体幹のツイストも組み合わせよう。
「引く」ときは背中側の筋肉を連携して使う必要があるから、背中の連動性を高める複合トレ(詳しくはこちらの記事:“使える”背中に! 背筋の連動性高める自体重トレ4種目)も取り入れたい。
紹介するトレーニングのやり方
- エクササイズは順番通りすべて行う。
- どこを鍛えているかを確認して意識する。
- 所定の回数がようやくこなせるスピードでゆっくり行う。
- ペットボトルは、所定の回数がようやくこなせるサイズを選ぶ。
① タオルデッドリフト
回数: 15秒キープ×2~3セット
ターゲット:脊柱起立筋、広背筋(+大臀筋、ハムストリングス)
バスタオルの真ん中を両足で踏んで立ち、タオルの両端を両手に持つ。股関節から上体を前傾。肩の真下でタオルを持ち、肘を伸ばしてピンと張る。
左右の肩甲骨を離して背中を丸めた状態から、肩甲骨を寄せて背すじを伸ばし、胸を張りながらタオルを引き、15秒キープする。腰を丸めず、膝をできるだけ伸ばして行う。
② スクワット&ダイアゴナルリフト
回数:左右各15~20回×2~3セット
ターゲット:脊柱起立筋、広背筋、三角筋、外・内腹斜筋
ペットボトル1本を両手で持ち、両足を肩幅に開いてまっすぐ立ち、肘を伸ばしてボトルを股間に下げる。背すじを伸ばし、胸を張る。
お尻を後ろに引きながら、ボトルを床すれすれまで近づけるように、深くしゃがむ。
踵で床を押して立ち上がりながら、上体を捻り、ボトルを右斜め後方へスイング。元に戻る。左右を変えて同様に行う。
③ ニーリングリフト
回数:左右各15~20回×2~3セット
ターゲット:広背筋、僧帽筋、脊柱起立筋、外・内腹斜筋
右膝をクッションについて片膝立ちになる。前後の膝を腰幅に開いて90度に曲げ、上体を床と垂直にキープする。ペットボトルを両手で持ち、両腕を伸ばし、右下方で構える。
上体を捻り、ボトルを左上方へ対角線を描くように引き上げ、元に戻る。左右を変えて同様に行う。
LEVEL UP|ワンライン・ニーリングリフト
- 回数:左右各15~20回×2~3セット
- ターゲット:広背筋、僧帽筋、脊柱起立筋、外・内腹斜筋
ニーリングリフトが簡単にできるようになったら、両膝を一本のライン上に置いて同様に行う。下半身が不安定になる分、難度がアップ。
④ クラブウォーク
回数:前後へ1~2m
ターゲット:広背筋、僧帽筋、脊柱起立筋、腹筋群
仰向けになり、両足と両手で体幹を床から浮かせる。手の指先はお尻に向ける。胸を張り、お腹に力を入れてお尻を浮かせる。
その姿勢を保ち、手足を左右交互に動かして後ろに進み、同じように前にも進む。