デザイナー・江藤公昭さんの、ブラジリアン柔術に欠かせないコスメ。| ささやかだけど、大事なこと。 vol.10
気持ちよく汗をかくときにこそ使いたいコスメやアイテムがある。日々身体を動かしているあの人がどんなものを愛用しているのか、アクティビティに同行して紹介。第10回は、デザイナーの江藤公昭さんがブラジリアン柔術の前後で使う3つのアイテムの話。
取材・文/佐々木彩 編集/黒木許子 撮影/山本康平(ロケーション)、鳥羽田幹太(プロダクト)

Profile
江藤公昭(えとう・きみあき)/『パピエラボ』店主、デザイナー。世界から集めた紙にまつわるプロダクトを販売するショップを経営。その他、印刷物のグラフィックデザインを行う。
3年前からブラジリアン柔術に勤しんでいる江藤公昭さん。学生時代は、興味の赴くままにサッカー、少林寺拳法、バスケットボールや卓球、水泳、体操と、いくつもの運動系部活動を経験したけれど、働き出してからはスポーツとは無縁に。仕事人間だったが、友人からの誘いがきっかけで道場に入り、今では週に2〜3回通っているという。
「ブラジリアン柔術がどんな競技なのかよく調べもせずに、ただ友人について行ったのですが、初めてのレッスンから手応えを感じました。素直に面白いと思えたし、これならやってみたいと。飽きっぽい性格なので、ここまで継続できていることには自分でも驚きです」

ほかの生徒と組んで技を練習。
格闘技の一種であるブラジリアン柔術は、身体を動かすチェスとも例えられる。両手両足そして頭を使い、寝技を中心に一対一で戦う。江藤さんが通う道場は、予約不要で1コマ1時間のレッスンを実施。前半30分は先生が生徒たちに技を教え、後半30分は生徒同士で勝負する。江藤さんは、平日は仕事帰りに、休日は2コマ連続して受講することもあるそう。飽き性どころか、すっかり夢中になっている。しかし、嬉々として通っているわけではないのだとか。
「正直、レッスンに行きたくない日はしょっちゅう。人と競う以上、負けることも多いですし、技を仕掛けられて身体が痛むこともある。自分よりも後から柔術を始めた人が上手くなっているのを見たりもする。僕は一つのスポーツを長く続けたことがないし、そういった些細なことも、以前の自分ならば、辞めることに繋がっていたと思います」
それでも3年続いているとは、どこに惹かれているのだろうか。

先生(写真左)は、二人の戦いを見ながら動きの習得具合を確認。
「柔術でしか感じられない達成感が毎回あるんです。人生で大切なことは全て柔術に含まれていると思うほどです。逃げ出さずに向き合うことや、難局を乗り越えること、時には悔しさや負けん気みたいなものが引き出されて、精神的に鍛錬される。体力をつけたいとか運動不足を解消したいという動機なら他のスポーツでもいいけれど、この精神的な部分の成長に惹きつけられているから、柔術を続けたいと思うんです」

腕の位置や足の位置、タイミングを逐一先生が指導していく。
「レッスンに参加する日は、朝から“今日は受講する”と決めて出かけるので、行かないという選択をしたらサボったことになる。それが自分の中で嫌なんです。怠け心に負けてしまったように感じてしまう。それに、側から見たらわかりませんが、僕の中では参加するたびに、前回の自分よりも上達している。ここまで努力して続けてきたことを無駄にしないために、怠けずに通うことができているのだと思います」

江藤さんが行う技を先生が実践して見せて解説。
江藤さんの柔術の取り組みは、レッスンに足繁く通うだけではない。日々、習った技について隙間時間に復習を重ねている。
「柔術は体の動かし方が結構難しいんですよ。例えば、一つの技でも押さえるべきポイントが複数あって、右手の動きを考えていると、左手の動かし方がわからなくなったり、足を動かすタイミングを忘れたり…。だから、レッスンで習ったことを頭の中で再現しながら復習します。電車に乗っている間は、気づいたことをスマホのメモに書き留める以外はずっとイメージトレーニングもしています」
日々柔術について思いを巡らせている江藤さんにとって、毎回のレッスンは重要な時間。集中し気持ちよく行いたいから、3つのコスメがサポート役として欠かせないのだそう。
「コンタクトスポーツなので、相手が不快な思いを抱かないように、エチケットを大切にしています」

〈サンタ・マリア・ノヴェッラ〉のマウスウォッシュはストックを切らさない。
日常ケアの一環であるマウスウォッシュもレッスン前に必ず。
「もう何本もリピートしているマウスウォッシュです。元々〈サンタ・マリア・ノヴェッラ〉のアイテムは香りが好きで、これはずっと使い続けています」
頭を相手に密着させるとも多いことから、髭が当たらないようにシェービングは抜かりなく。
「ビュリーのシェービングクリームは、無香料なところが気に入っています。髭剃り後も肌荒れ知らずです」

リピートしている〈ナリン〉のハーブオイル。
そしてレッスンの後は気分を切り替えるために、ボディオイルを愛用。
「ハーブ系のスーッとした爽やかさが運動後に相性が良くて、必ず持参します。僕の場合は精製水と混ぜてスプレーにしていて、シュシュっと体につけてリフレッシュします」

道場の一角には、ストレッチポール的な機器も。靴箱には和の趣が感じられる。
柔術に取り組んできた3年の間に、生活にも大きな変化がもたらされたそう。
「平日、仕事終わりに道場へ向かうためには18時にオフィスを出る必要があります。それまでに仕事を終えなければならないので、効率もスピードもアップ。柔術を生活サイクルに組み込んだことでメリハリが生まれたと思います」
その変化は仕事にも及んでいる。
「移動時間に脳内で柔術の復習を繰り返す癖がついたことで、なぜかグラフィックデザインの仕事においても、ノートを開いたり手を動かしたりせず、頭の中だけで道筋が立てられることが増えてきました。妻にも仕事の要領が良くなっていると指摘されたことがあるし、確実に頭の使い方に新しい回路ができたように思います。この好循環をキープしたい。そのためにも柔術が僕の人生に欠かせないものになっています」
こんなアイテムも、おすすめです。
ブラジリアン柔術の前後に使いたい、江藤さんの愛用コスメに着想したアイテムを、Tarzan Web編集部が見つけました。
シェービングクリーム
自然の恵みを詰めたチューブタイプ
マウスウォッシュ
ハーブの成分でブレスケア
ハーブオイル
携帯性に優れたロールオンアロマ




































