タイプ別に選択!気持ちよく自宅トレを続ける3つの戦略。

最小の努力で、最大の成果を狙う。だから、やることは3つに編集した。選ぶのは自宅トレの戦略1・2・3。そこに「気持ちよさ」を残す戦術を重ねる。追い込むより、気持ちいいからこそ続けたくなる筋トレへ!

text: Kenji Inoue

『Tarzan』No.924 on sale April 23

入江陵介・真中まな・岩本照の3ショット

家トレは“最小で最大”を選べ。

気持ちよくトレーニングするために大切なのは、最小の努力で最大の成果を得ること。やるべきことが多すぎたり、効果が一向に上がらなかったりするプログラムでは心地よく鍛えられない。

そこで有効なのが、ミニマムドーズ(MD)という戦略。最小の運動量(ミニマムドーズ)で、効率的に鍛える作戦だ。MD戦略なら時短にもなるから「忙しくて筋トレできない」という人でも継続しやすいというメリットがある。

2024年発表の論文(※)では5つのMD戦略を比べた結果、3つのメソッドが実用性と効果のバランスが取れていると評価している。

※出典/Sports Med. 2024 May; 54(5): 1139-1162.

「それがスナッキング、シングルセット法、そしてウィークエンドウォリアーの3つです」(西九州大学の中村雅俊教授)

スナッキングとは、スナックをつまむように、短時間の運動を1日に何度か行うもの。シングルセット法は、各種目1セットだけで済ませる方法。ウィークエンドウォリアーは「週末戦士」の呼称通り、週1回のみ集中的にトレーニングする。この「1・2・3」から好きなMD戦略を選ぼう。

今回はさらに筋トレ本来の気持ちよさを体感できる戦術も「1・2・3」で3つ用意してある。

「それは低強度ロングインターバル、ダウンシフト法、予備レップ(RIR)の3つ。快感情を生みやすいというエビデンスがあります」(東北大学の曽我啓史助教)

低強度ロングインターバルとは、低い負荷の筋トレを90秒前後の長いインターバル(休息)を挟んで続けるもの。ダウンシフト法はセット終盤に向けて負荷を下げ続けるやり方で、予備レップはあと1〜2回できそうなところで寸止めして終える戦術だ。

『Tarzan』924号「絶対に続けられる自宅トレーニング。」では、以上のMD戦略と、気持ちよくする戦術を掛け合わせたベストマッチを追求。3人のトレーニーにそれぞれのメソッドを実践してもらった。

鍛えれば鍛えるほど気持ちよくなる、最強の「1・2・3」プログラムの概要を、まずは本記事でチェックしよう!

1.真中まなさんがスナッキングに挑戦。

真中まなが両手をあげ、手を頭につけている様子

オヤツをつまむように、短時間の筋トレを1日数回。

1回数分の短時間の筋トレをつまみ食いをするように、隙間時間で1日2回以上行う。

1回9分×1日1〜3回、4週間行うプログラムを高齢者に処方したところ、82〜97%が最後まで脱落せず、終了後も82%が「続けたい」と宣言。続けやすいのだ。1日わずか2分の筋トレを週5回行うだけでも、筋力向上が確認されている。

『Tarzan』924号「絶対に続けられる自宅トレーニング。」では、真中まなさん(FRUITS ZIPPER)がスナッキングを実践!

【快感情戦術】低強度ロングインターバル

筋トレは従来、高強度の筋トレを60秒以内という短いインターバル(休息)を挟みながら、複数セット繰り返すのがベストだとされてきた。でも、それだと不安やネガティブ感情も生じやすい。低強度で90秒程度のロングインターバルでトレーニングをした方が、メンタル面にそうした負の影響を与えにくいとされている。

出典/J Strength Cond Res. 2010 Aug; 24(8): 2184-91.

2.入江陵介さんがシングルセット法に挑戦。

入江陵介が腰に手を当てている様子

各種目1セットのみ、週2〜3回実施する。

筋トレは1種目3セットほど続けるのが普通だが、こちらは各種目1セットのみ、週2〜3回ペースで実施する。これでセッション時間を3分の1に短縮できるから多忙でも続けやすい。

4種目以上、週2回以上のシングルセット法で筋力が20%以上向上するという報告がある。筋肥大、筋持久力、歩くスピードなども改善する。

真中さん同様、本誌では元競泳選手の入江陵介さんがシングルセット法に挑戦。

【快感情戦術】ダウンシフト法

筋トレ上級者向けの鍛え方に「ドロップセット法」がある。限界までトレーニングした後、負荷を徐々に下げながら極限まで追い込む手法だ。負荷を次第に下げる点では同じように思えるが、追い込まず終盤へ向けて強度を少しずつ落とすダウンシフト法では気持ちもだんだん軽くなり、「次もやってみよう」という快感情に転じる。

3.岩本照さんがウィークエンドウォリアーに挑戦。

岩本照がダンベルを持ち上げている様子

週1回のみ、集中的に筋トレ(4種目以上)を行う。

1週間の筋トレを1回のセッションにまとめるやり方。通常は時間がある週末に行われることから「ウィークエンドウォリアー(週末戦士)」と呼ばれる。

アメリカ成人の1〜3%が実施しており、週2〜3回ペースと比べてもトータルのボリュームが同じなら筋肥大効果は同等。週1回でも死亡率も心臓病罹患率も下がるという。

上記のお二人同様、本誌では岩本照さん(Snow Man)がウィークエンドウォリアーにチャレンジ!

【快感情戦術】RIR(予備レップ)

RIRとは「Repetition-in-reserve」の頭文字を取ったもの。日本語に直すと「予備レップ」となる。一般的に、一度に反復できる回数(レップ)の限界まで行うと筋肥大は加速しやすい。でも、それだとどうしても辛さを伴うので、限界の1〜2回手前で終えた方が筋トレに対してポジティブな感情が得られやすいという研究がある。

出典/European Journal of Sport Science, 2025; 2025: e12266.

『Tarzan』924号「絶対に続けられる自宅トレーニング。」では、スナッキング、シングルセット、ウィークエンドウォリアーの実践法を、写真とともにご紹介。自宅トレの答えは、本誌をチェック!