ゆる運動で、寝起きのカラダにエンジンを。

ベッドの中でカラダの状態をチェックして、動きが悪い箇所や、詰まりを感じたら、ゆるゆるとしたストレッチ運動を。動き出す前にカラダを少し動かすことで、エンジンのかかった軽やかなカラダに。

取材・文/井上健二 撮影/たかはしじゅんいち スタイリスト/菅原 恵 ヘア&メイク/後藤マキ イラストレーション/中根ゆたか 監修/神戸貴宏(品川ASK代表)

初出『Tarzan』No.921・2026年3月12日発売

脇腹を伸ばす様子
教えてくれた人

神戸貴宏(かんべ・たかひろ)/パーソナルトレーナー。Body Design Studio ASK代表。流行に惑わされない普遍的なダイエット指導を得意とするパーソナルトレーナー。本誌でも、多くの人気アイドルの肉体改造を、トレーニングと食事両面からの丁寧な指導で見事成功へと導いている。NSCA認定パーソナルトレーナー。

カラダを気持ちよく起こすゆる運動。

寝起きでどんよりしているカラダをシャキッと起こすなら、実は、筋肉を伸ばすべきだ。

寝ている間は同じ姿勢を続ける時間が長いため、筋肉は硬くなりやすい。硬い筋肉を伸ばして緩めると、柔軟性が回復して血流も促されるから、日中の活動に相応しい準備が整う。また筋肉を伸縮させると、脳が刺激されて頭もすっきりしてくる。

そこで習慣にしたいのが「ゆる運動」。ゆるいストレッチで筋肉の緊張をオフにし、カラダも心も徐々に起動していく。

事前に行いたいのはベッド上での体調チェック。体幹、上半身、下半身という3大パーツに分け、筋肉を伸ばしたり、軽く捻ったりした際、硬さによる違和感が出ないかを確認する。

そして各パーツでもっとも違和感のある場所を一つだけピックアップしたら、そこを優先的にゆる運動でストレッチ。こわばりをリセットする。その際、口からゆっくり長く息を吐き切り、鼻から息を吸い込む深呼吸を2〜3回行うと、酸素がカラダの隅々まで行き渡り、内側から活力が湧いてくる。

体幹+上半身+下半身で計3種目だから、時間の余裕がない朝でも余裕でこなせるはずだ。

ゆる運動プログラムの進め方

【チェック】ベッド上で体幹、上半身、下半身の3パーツに分けて体調チェック。

【選ぶ】各パーツでいちばん違和感のある場所を一つ選ぶ。

【ゆる運動】その場所に対応した簡単ストレッチを行う。

体幹|体の軸を整える。

【チェック】

最初に枕を脇腹の下に当てて横向きになり、両腕と両脚を伸ばす。それぞれ左右を変えて同様に行う。

A.助骨周り

助骨周りのチェック

両手を重ねて両腕を伸ばし、両脚を重ねてまっすぐ伸ばし、深呼吸。

B.背中深部

背中深部のチェック

上の腕を前方へ、上の脚を後方へ伸ばして体幹を捻り、深呼吸。

C.脇腹

脇腹のチェック

両腕をバンザイして胸を天井へ向け、上の脚を前方へ伸ばして体幹を捻り、深呼吸。

体幹のゆる運動|左右各2〜3呼吸(深呼吸)

最初に床に坐り、上体を伸ばし、両脚を前に伸ばす。

A.肋骨まわり

肋骨まわりのチェック

  1. 両腕を肩の高さでまっすぐ伸ばし、手のひらを正面に向ける。

肋骨まわりのチェック

2.片腕を肩から外向きに回し、反対側の腕を肩から内向きに回す。左右を変えて同様に行う。肋骨の間がストレッチされる。

B.背中深部

肋骨まわりのストレッチ

  1. 両脚を大きく開いて爪先を立てる。

肋骨まわりのストレッチ

2.片手で反対側の爪先にタッチするように前傾する。左右を変えて同様に行う。

C.脇腹

脇腹のストレッチ

  1. 両脚を大きく開いて爪先を立てる。

脇腹のストレッチ

2.左肘を左側の太腿の内側にひっかけて上体を右側へ捻り、右手を天井へ伸ばして目線を向け、右側の脇腹をストレッチ。左右を変えて同様に行う。

上半身|肩甲骨周りを解放する。

【チェック】

最初に枕を肩甲骨に当てて仰向けになり、両脚を揃えてまっすぐ伸ばす。

A.背中

背中のチェック

バンザイをするように両腕を平行にまっすぐ伸ばす。

B.肩の付け根

肩の付け根のチェック

「Y」を作るように両腕を広げて伸ばす。

C.胸

胸のチェック

軽く拳を握って肘を曲げて胸の横まで下げる。

上半身のゆる運動|左右各2〜3呼吸(深呼吸)×1〜2セット

最初に朝食を食べるテーブルで椅子に浅く坐って行う。

A.背中

背中のストレッチ

  1. 両腕を肩の高さでまっすぐ伸ばし、両手を組む。胸に大きなボールを抱えるように肘を開き、その間に頭を下げながら背中を後ろに引いて丸め、左右の肩甲骨を引き離す。

背中のストレッチ

2.片側の肘をテーブルにつけるように上体を傾ける。左右を変えて同様に行う。

B.肩の付け根

肩の付け根のストレッチ

肘と前腕の外側をテーブルに乗せ、拳を握る。上体を軽く前傾して肘と前腕に体重をかける。

肩の付け根のストレッチ

2.右側に上体をズラして体重をかけ、肩の付け根(右側)を伸ばす。左右を変えて同様に行う。

C.胸

胸のストレッチ

  1. テーブルに対して横向きに坐り、テーブル側の肘と前腕内側、手のひらをテーブルに乗せる。肘の角度は90度。上体を伸ばす。

胸のストレッチ

2.上体を45度ほど倒し、胸を伸ばす。左右を変えて同様に行う。

下半身|足の巡りを起こす。

【チェック】

最初に枕を骨盤の下に当てて仰向けになり、両脚を伸ばして開いて脱力。両腕を体側で広げる。

A.太腿内側

太腿内側チェック

爪先を外側へ向けるように、両脚を股関節から外向きに捻る。

B.太腿外側

太ももの外側チェック

爪先を内側へ向けるように、両脚を股関節から内向きに捻る。

C.股関節

股関節のチェック

片膝を両手で抱き寄せ脛を持ち、胸に引き寄せる。左右を変えて同様に行う。

下半身のゆる運動|左右各2〜3呼吸(深呼吸)×1〜2セット

最初に椅子の横にまっすぐ立って行う。

A.太腿内側

太腿内側のストレッチ

  1. 右手で背もたれを持ち、左膝を曲げて左爪先を左手で持つ。
  2. 左手で左爪先を外側へ引っ張り、左脚の太腿内側をストレッチする。左右を変えて同様に行う。

B.太腿外側

太ももの外側ストレッチ

  1. 左手で背もたれを持ち、左膝を曲げて左爪先を右手で持つ。
  2. 右手で左爪先を内側へ引っ張り、左脚の太腿外側をストレッチする。左右を変えて同様に行う。

C.股関節(Cのみ左右各10回1〜2セット)

股関節のストレッチ

 

股関節のストレッチ

  1. 左手で背もたれを持ち、左脚を伸ばしたまま、股関節から前後に大きく振り、股関節の付け根を動的ストレッチでほぐす。脱力し、脚の重みを感じながら行う。左右を変えて同様に行う。