Tarzan Webが選ぶ、今週やりたいこと。|2026年7月2週目のWeekly Watch List

6月30日(火)刊行の『スローメディア』、山映画の最高峰「マウンテントリロジー」日本最終上映、「山と道 鎌倉」リニューアルオープンなど、今週気になるウェルネス・スポーツ情報を、編集部が5つ紹介します!

text: Haruka Hayashi

7/6(月)|情報の主導権を取り戻す「オフライン生活」に学ぶ。

SNSや縦型動画など、スマホを開けばまるで濁流のように流れ込んでくる膨大な情報。しかし、多くの情報を得ることは本当に人間を幸せにするのだろうか。そんな問いに身体を張って応えるのが、6月30日(火)に刊行された『スローメディア』だ。著者であるメディア研究者・下川一哉さんは、スマホが無ければ連絡もままならないこの時代において、なんと6カ月間ものオフライン生活を実践。インターネットの常時接続が働きすぎやストレスを招き、また電子メディアが多大なエネルギーを消費している現実も指摘しながら、実際のオフライン生活の中で、その問題点を外部から観察し、あぶりだした。現代で働き暮らす私たちにとって、長期間スマホを見ないことはなかなか難しいけれど、例えば数時間電源を落として、活字を読む時間を作ってみるのはいい実践かもしれない。それが本書なら、そんな常識を見つめ直すいいヒントも得られるのだから一石二鳥だ。

 

7/8(水)|高山デビューは、日本百名山・日光白根山で。

登山に慣れてきて、高山へのステップアップを考えるなら、最初のおすすめは日本百名山・日光白根山だ。7月22日(水)、31日(金)、8月11日(火・祝)、16日(日)、9月21日(月・祝)、10月11日(日)の6日程で〈モンベル〉が主催する「登山ガイドと歩く 日本百名山 日光白根山登山」は、経験豊富な登山ガイドが同行し、歩き方や山での過ごし方を丁寧にサポートしてくれる絶好のデビューチャンス。関東以北最高峰の標高2,578mを誇るここは、火山湖や、豊富な高山植物など変化に富んだ山道に加え、男体山や中禅寺湖まで見渡せる山頂の大絶景も魅力的。さらに、このコースでは標高2,000mまでをロープウェイで上がるので、体力の負担なく標高を稼げるのもありがたい。集合場所の丸沼高原には、何かと便利な食堂、売店に加え、下山後のお楽しみ、温泉施設もある。人気イベントのため、早めの申し込みがおすすめ。

 

7/10(金)|山映画の最高峰「マウンテントリロジー」日本最終上映をチェック。

山で暮らす人々の営みを見つめ続ける映画監督・フレディ・M・ムーラー。日本での劇場公開から35年の歳月を経て、デジタルリマスター版で蘇った代表作『山の焚火』をはじめ、「マウンテン・トリロジー」3作品が東京・渋谷の映画館〈ユーロスペース〉で7月10日まで上映中だ。舞台はムーラーの故郷、スイス・ウーリ州の山岳地帯。ロカルノ国際映画祭金豹賞に輝いた『山の焚火』では、アルプスの山中で自給自足の暮らしを営む家族と、耳の聞こえない少年の日常を静かに切り取る。『我ら山人たち』では、トンネル建設を発端とした近代化に揺れる共同体を、『緑の山』では核廃棄物処理場建設計画に向き合い、翻弄される住民たちを映し出した。約40年も前の作品でありながら、人と土地、共同体のあり方をめぐる問いには、不思議と現代の都市生活を送る私たちにも通ずるところが多くある。

 

7/11(土)|⁡道具を起点に、トレッキングを突き詰める。

バックパックの総重量を極限まで減らし、身軽かつ快適に長距離を歩く、ウルトラハイキングという登山スタイルがある。2011年の創業以来、そのための道具をつくり、思想や文化を伝え続けてきた「山と道 鎌倉」が、鎌倉市材木座から由比ヶ浜へ場所を移し、7月11日(土)にリニューアルオープン!新天地では、新たな試みとして、ウルトラライトハイキングの魅力をより広く伝えていく「ストアプログラム」や、毎回、特定の製品にスポットを当てて道具のディープな魅力を掘り下げる「プロダクトフォーカス」などのイベントも同時にスタートする。店の考えを空間として形にしたという内装も楽しみだ。営業日は毎週末、金、土、日の11:00〜18:00。駅からのアクセスも良いので、トレッキングで鎌倉を訪れるときには、気軽に寄り道してみたい。

 

7/12(日)|通算22回のグランドスラム制覇、ラファエル・ナダルの素顔を覗く。

テニス史上屈指の王者に数えられるラファエル・ナダルのキャリアを振り返る、全4話のドキュメンタリー作品『ラファ』がNetflixで配信中。引退を目前にした2024年シーズンを軸に描かれるのは、22回のグランドスラム制覇の栄光でも、幾度となく訪れた復活劇でもなく、限界を迎えたナダル自身の身体のこと。痛みを抱えながら練習を続け、試合後に家族やスタッフの前で静かに本音を漏らす姿からは、勝者の裏側にある迷いや葛藤が伝わってくる。それでも最後まで現役にこだわり続けた理由は何だったのか。勝利の記録ではなく、一流であり続けるための覚悟と代償を映し出した一本だ。まるでスポ根漫画のような叔父トニ・ナダルの鬼指導も見どころ。世界最強のメンタルは、生まれつきの才能ではなく、積み重ねた選択の先にあったのだと思える。