蓮沼執太「メンテナンスは、1300年の歴史をもつ胃腸薬で」。
作曲家の蓮沼執太さんが愛用するのは、1300年の歴史を持つ胃腸薬「陀羅尼助丸」と、目を労るためのメグスリノキのお茶。旅先での出合いから生まれた、ちょっとユニークなマイ漢方薬とは。
text: Mako Matsuoka photo: Go Tanabe
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陀羅尼助丸で、風邪をひきにくくなった気がする。
「京都の若いクリエイターから“いま、これが流行っています”と教えてもらったんですよ」。そう言いながら、ピルケースの中にある黒い小粒を見せてくれた。「陀羅尼助丸(だらにすけがん)という呪文のような名前を持つそれは、飛鳥時代(!)の吉野で、修験道の開祖と呼ばれる役行者が山伏のためにキハダを煎じたのが起源だ。以来、関西地方を中心に1300年にわたって胃腸の健康を支えてきた。
「昨春から、京都のFMラジオで『windandwindows』という番組を担当しています。僕は東京出身の外様なので、地域のことを知りたくて地元の人からいろんな話を聞いています。そこで出てきたのが、これ。せっかくだったら飲んでみようと思い、1日3回服用しています。かれこれ1年半くらい続けているけど、風邪をひきにくくなった気がする」

15粒ずつ取り出して30粒を一度に服用。
切らさないように、3200粒入りのボトルをストックしているそう。ちなみにピルケースは番組のノベルティとして陀羅尼助丸専用で作ったものだ。
「奈良の十津川村に行く途中の道の駅で“陀羅尼ソフト”を見かけたので、思わず買っちゃいました。バニラソフトクリームにキハダの粉末を振りかけているんですけれど、薬と違っておいしかった(笑)」

キハダの樹脂から抽出されるオウバクエキスを中心に、植物由来の生薬を配合。ほんのりと漂う柑橘の香りも、いい。食欲不振、胸やけ、もたれ、二日酔いなどに効果を発揮。現在は関西だけでなく、全国の薬局でも取り扱っている。ちなみに蓮沼さんは、オンラインショップでまとめ買いをするのだそう。第3類医薬品。
“陀羅尼”という文字に反応するほど、いまや身近な存在なのだ。気に入ると何度もリピートするタイプだといい、もう一つルーティンになっているものを挙げてくれた。
「メグスリノキを煮出して飲んでいます。作曲はPCでの操作が中心だから、目を労るために取り入れました。すっきりとした香りの中に、ほのかな甘苦さを感じる。ちょっとクセのある味が好みなので、このくらいがちょうどいいんです。また、ノンカフェインなのも嬉しいところ」
惚れ込んだものは日々繰り返す。そんな習慣が健やかな制作の土台になっている。

《眼茶》との出合いは秩父の道の駅で。旅先で地場産品を見るのが好きで必ず寄るのだとか。
