カロリー摂取のポイントは見える化|プロ2人に学ぶ「痩せるカロリー管理術」

どれだけ摂取して消費すればいい? 人によって適正なバランスが異なるカロリーについて、管理栄養士の河村玲子さんとトレーナーの澤木一貴さんにじっくり伺いました。今回は「摂取カロリー計算のコツ」について。

取材・文/石飛カノ 撮影/小川朋央 イラストレーション/德永明子

初出『Tarzan』No.795・2020年9月10日発売

教えてくれた人

河村玲子さん と 澤木一貴さん

(左)澤木一貴(さわき・かずたか)/SAWAKI GYM代表。NESTA JAPAN理事。トレーナー活動のほか、メディアで幅広く情報を発信。個々のライフスタイルに基づいた細やかな指導に定評あり。
(右)河村玲子(かわむら・れいこ)/メンタル&フィジカルサポートスーパーバイザー、パーソナル管理栄養士トレーナー。管理栄養士とトレーナーの2軸でダイエットやボディメイクをサポート。

数値で“見える化”して危機感を持つ。

澤木一貴さん(以下、澤) 外食や外に飲みに行く機会が減ったという人も多いと思います。僕は結構、好き放題食べているタイプなので、新しい生活習慣での食事摂取で気をつけるべきことを教えてください。

河村玲子さん(以下、河) 自粛生活で太ったという人の場合は糖質のコントロール、とくに夜の糖質を控えること。コンビニではできるだけ低脂質でヘルシーなものを選ぶこと。気軽に注文できる宅配メニューを食べ過ぎないこと、ですかね。

澤 僕はカロリー計算をするのが好きで、食品メーカーの栄養計算サイトで調べながら1日のエネルギー摂取量を割り出しているんです。そういう数値化も大事なことですよね。

河 そうですね。まずは食事摂取基準の目安の数値に設定してみて、体重の変化を見ながら自分に最適なエネルギー摂取量を把握していくといいと思います。

推定エネルギー必要量
推定エネルギー必要量(kcal/日)1日の摂取カロリー目安に関する詳しい解説はこちらの記事を参照。
「日本人の食事摂取基準」(2020年版)より抜粋

澤 僕のジムのクライアントさんの中には、カロリーブックを読んだだけで痩せたという人がいるんですよ。「蕎麦とラーメンではこんなにカロリーが違うんだ」という知識を得ることによって、食事で何を選択すべきかが分かってきたそうです。

河 栄養の知識を増やすだけで意識が変わりますよね。それと、年齢を重ねていくと太ることによる病気のリスクも高まります。そういう危機感を持っておくために、血液検査を受けることもおすすめです。中性脂肪が高いとか血糖値が高めという事実が一目瞭然。これは今、痩せないとマズいという気持ちになると思います。体重だけでなく体脂肪率を把握しておくことも重要ですね。

澤 人間ドックを定期的に受けるとか。何事も”見える化”することが大事なんですよね。