人類学者・磯野真穂。“いい仕事”の秘訣は「ボクシングと家トレ」。
運動の記録を見返せば、仕事の調子も見えてくる。ボクシングと家トレを続ける人類学者・磯野真穂さんの心身を整える習慣とは。
text: Kei Nakano photo: Hiroki Oe
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Profile
磯野真穂(いその・まほ)/東京科学大学リベラルアーツ研究教育院教授。近著に『コロナ禍と出会い直す』(柏書房、2024年)。宮野真生子との共著『急に具合が悪くなる』(晶文社、2019年)が濱口竜介監督により映画化、6月19日公開。
いい仕事の裏には、いい汗のログがある。
人類学者の磯野真穂さんは、ボクシングジムでサンドバッグを一心に叩く。もう20年以上の日課になる。もともとは空手をやっていて、大学時代はトレーナーを目指していた。ボクシングに出合ったのは、応用人類学へと専攻を変えた修士〜博士課程の頃。研究と執筆が仕事になっていく時期だった。
「ずっと書いたり考えたりしていると、休憩しても思考が途切れず切り替えができない。私の場合は入浴や散歩だけだと効果が薄いので、強度の高い運動が必要なんです。今も週2〜3回は新宿の協栄ボクシングジムに通い、それができない日はランニングもします」
アクティブにカラダを動かすことが頭を切り替え、アイデアを生むのに一役買う。そんな磯野さんが、ボクシングと同様に気分をリセットする手段が家トレだ。
「メインはプランクで、バリエーションを変えながら合計3分。それとワイドスタンスのスクワットを15回×2セット。あとは肩甲骨のストレッチと、青竹を踏む足ツボマッサージ。研究室でも腕立てやバーピーをしているので、学生が見たら驚くかもしれませんね」
シンプルなメニューで、やることも明快。そうした日々の運動と仕事はノートアプリに記録する。
「ログを見返すと、運動できている時はいい仕事ができていることが分かります。この“振り返り”がとても大事だと思いますね」


