
教えてくれた人
ちづかみゆき/料理家・国際中医薬膳師。生薬でもあるスパイスを使った、無国籍でヘルシーな料理が得意。上海やボストンでの活動経験もある。東京で料理教室〈meixue〉を主宰。近著は『大人の心と体を整える 腸活薬膳のはじめ方』(翔泳社)。
瀬戸郁保(せと・いくやす)/鍼灸師・国際中医師。日本中医会会長。漢方薬の登録販売者でもあり、東京・表参道で〈源保堂鍼灸院〉に〈薬戸金堂〉を併設して運営する。鍼灸、漢方薬、薬膳の3本柱でクライアントの健康をサポート。
不調を防ぐために知っておきたい、薬膳の基本。
中医学のモットーは“未病先防”。つまり、健康・長寿を願うなら、病気の治療より予防が先決だということだ。その理念に最も合致するのが、日々実践できる養生=薬膳だろう。
漢方薬同様、薬膳もオーダーメイドが基本。体質や体調、季節などを考慮し、食材の特性、効能を吟味して、個人に合った薬膳に仕上げる。ただそれではかなりハードルが上がってしまうので、今回は徹底的に簡略化。人体を構成する基本要素の「気・血・水」を元に体質をチェックし、4タイプに分類。タイプ別に簡単薬膳を提案する。
「生きているとは、代謝をすること。飲食物などを摂り入れ、余分なものは排出して循環するように、気血水も常に循環していることが大事です。気が滞ったり、血が濁って停滞すると、体調不良(未病)に陥り、放っておけば病気となります。体調の浮き沈みは日々ありますが、食養生の実践で、気血水の循環をサポートできるのです」(国際中医師・瀬戸郁保さん)

【気】
生命活動維持の基本エネルギー。血や水を作り出したり、病気からカラダを守る、体温保持などさまざまな働きがある。
【水】
リンパ液や関節液など、カラダの中の血以外の体液のこと。体内に潤いを与え、陰陽のバランスも整える。
【血】
西洋医学の血液に近い概念で、全身に栄養や潤いを与え、心を安定させる。気のエネルギーで流れることができる。
まずは体質チェック!かんたん薬膳で不調を防ぐ。
“今”のあなたの体質に合った食養生を実践するのが、体調悪化を防ぐ最善の方法だ。まずは下記のチェックで自分の体質を知ることから始め、毎日続けやすい簡単薬膳を取り入れてほしい。
Q.「運動をする」または「仕事で疲れた後に入浴する」と、あなたはどんな状態になる?
1.普段のイライラが取れてスッキリする =「気滞」タイプ
2.だるさが取れてスッキリする =「瘀血」タイプ
3.疲れてぐったりするが、少し休むと回復する =「気虚」タイプ
4.疲れてぐったりが長く続く =「血虚」タイプ
1.気滞|エネルギーが停滞し、イライラしがちなタイプ。
ストレスの影響で自律神経が乱れ、気の流れが停滞した状態。イライラしやすい、怒りっぽいなどメンタルに影響がある。お腹や胸が張ったり、眠れないなどの不調も表れやすい。
▽「気滞」を解消する食養生レシピはこちら
鶏胸肉+レモンで気巡り改善。ストレス・不眠に効く食養生。
2.瘀血|汚れが体内に溜まり、肩こりが頻発するタイプ。
血の流れが滞り、不要となった血液などの老廃物が体内に溜まっている状態。主にストレスや冷えが原因。全身に栄養が行き渡らず、顔色が悪くなり、肩や首の凝りが出やすい。
▽「瘀血」を解消する食養生レシピはこちら
顔のくすみや肩凝りが気になったら。澱んだ巡りを改善する食養生。
3.気虚|エネルギーが足りず、体力、気力減退。
エネルギー不足。生まれつきの場合もあるが、過労や胃腸の消化吸収力の低下が原因になりがち。カラダが冷えやすくなり、免疫力も低下。疲労感を感じたり、風邪をひきやすい。
▽「気虚」を解消する食養生レシピはこちら
疲れや免疫力低下を感じた時に。元気の土台を作る食養生。
4.血虚|血の栄養が枯渇し、全身虚弱状態。
血不足で全身に十分な栄養が行き渡っていない状態。髪や肌がパサつき、不眠など精神的にも不安定になりやすい。生まれつきもいるが、胃腸の機能低下や過労が原因のことも。
▽「血虚」を解消する食養生レシピはこちら
髪や肌のパサつきには卵+ホウレンソウを!潤いを補う食養生。

