ホリデーシーズンの王道「クリームと苺のケーキ」
〈NAMIKI667〉の《ストロベリーショートケーキ》
まずはやっぱり、純白のクリームに真っ赤な苺が際立つ王道のショートケーキを。
東京・銀座にあるホテル〈ハイアット セントリック 銀座 東京〉のダイニングNAMIKI667が送るクリスマスケーキは、親しみのある懐かしさと、繊細な素材の味わいが両立した上品さが特徴だ。しっとりとしたきめ細かいスポンジは、オーガニックシュガーとケージフリーの卵でコクのある仕上がりに。
そこにマダガスカル産のオーガニックバニラビーンズを使用したすっきりとしたやさしい甘さのクリームが相性ぴったり。トップのデコレーションには、キノコ形のメレンゲやアマランサスを使用し、クリスマスのエルフが暮らす赤い森が表現されている。
中でも味わいのアクセントになっているラズベリーは、ビタミンCに加え、アントシアニンも豊富。抗酸化作用で風邪に負けないカラダをつくり、健やかに冬を越したい。
〈NAMIKI667〉
●東京都中央区銀座6丁目6−7 ハイアット セントリック 銀座 東京3階(Google Map)。TEL 03-6837-1300。11時〜22時(月〜水、日)、11時〜23時30分(木〜土)(Bar&Lounge)。https://namiki667.com/top.html
〈グルテンフリースイーツのCOMERU〉の《お米の生クリームケーキ》
グルテンフリースイーツブランドのCOMERUが提案するクリスマスケーキは、庄内産はえぬき米粉を使用したさっぱりとしたスポンジケーキが特徴。使用する米粉は、通常100〜400メッシュが平均とされる製菓用米粉において600メッシュと、より微細な粒子のものを採用し、しっとりとした口あたりを実現。
さらに鶏卵は、地元・月山で放牧され、循環型農業で育てられた栄養豊富な卵で、このスポンジのために選び抜いたこだわりっぷり。シンプルだけど肝となるクリームも、生乳感あふれるフレッシュな味わいで、どんなフルーツを載せても合いそう。
グルテンフリーは、摂取カロリーの抑制だけでなく、腸内環境の改善や肌トラブルの低減の効果も期待できるので、ぜひ自分の体質や好みに合わせて、お気に入りの飾り付けを加えて楽しんでみて!
〈グルテンフリースイーツのCOMERU〉
●山形県酒田市東泉町4-11-6(Google Map)。TEL 0234-28-8333。https://comeru.jp/
〈野尻ケイク〉の《有機苺のタルト》
ショートケーキ枠の最後に紹介するのは、密集した苺が気分を高揚させてくれるタルトタイプ。福井県鯖江市を拠点に2019年から活動をするロースイーツの名店が作るタルトは、香ばしいピスタチオをたっぷり使用した焙煎玄米粉や無農薬米粉で作るザクザクタルトの上に、有機苺をこれでもかと密集させた力作。
自家製のRaw ホイップクリームは生クリームや卵、白砂糖を使用せず、有機カシューナッツ・有機アーモンド、寒天、有機ココナッツオイル、甜菜糖などで作られている。非加熱のため素材本来の栄養素や酵素を逃さず摂取できるのが嬉しい。
苺は7粒ほどで一日に必要なビタミンCが補えるパワーフード。寒い冬の風邪予防や乾燥する肌を美しく保つ効果が期待できる。ピスタチオやカシューナッツ、アーモンドなどに含まれる一価不飽和脂肪酸のオレイン酸は、悪玉コレステロールを減らしてくれる。
〈野尻ケイク〉
●福井県鯖江市下新庄町57-15(Google Map)。TEL 0778-42-6469。10時〜17時。火曜休。https://nojirikeiku.com/
ユニークな製法が楽しい「タルト・ムースのケーキ」
〈POSH〉の《Matcha Strawberry》
清澄白河のパティスリーPOSHが提案するクリスマスケーキは、ブランドのシグネチャーである「焼かない」生のタルト。卵・乳製品などの動物性食材や小麦、白砂糖、添加物は一切使用せず、生のナッツをメインにしたタルトは、48度以下の非加熱で作るため、酵素やビタミン、食物繊維なども逃すことなく丸ごと摂取することができる。
トップに飾られたクリスマスカラーのクリームは、静岡県産有機抹茶で表現。抹茶はポリフェノールやカテキンなど強い抗酸化物質が含まれるため、寒いシーズンの免疫力向上にも最適。そして中身は、トップの温かみのあるデザインとは裏腹に、一口食べた途端口いっぱいに苺の甘酸っぱくフレッシュな味わいが広がる。苺のフレッシュな甘さに、抹茶の香り高い苦味がアクセントになったこのタルトは苺好き必見。
〈POSH〉
●東京都江東区常磐1丁目3-7 ラフィーヴィル清澄白河EAST1F(Google Map)。TEL 03-6659-6922。10時〜18時。@posh.japan
〈BEYOND SWEETS〉の《ピスタチオ マウンテン》
表参道にあるBEYOND SWEETSは、3つのBEYOND(美容・ダイエット)(メディカル・スポーツ)(アレルギー対応)を掲げたスイーツブランド。中でも今回ご紹介するピスタチオマウンテンは、メディカル・スポーツに位置するケーキで、1カットあたり(6分割の場合)の糖質はなんと3.4g! 1カットで糖質を30g前後摂取してしまうこともあるケーキでは、飛び抜けた水準。その糖質を抑えるため羅漢果糖やオリゴ糖で甘みをつけた濃厚なピスタチオのムースの中には、クリスマスカラーのベリージュレが輝く。
ジュレは、赤ワインをベースにアニス、コリアンダー、胡椒を合わせて煮詰めた、複雑で奥行きのある大人な味わいで、低糖質であることを全く意識させない。さらに底にはピスタチオクロッカンとピスタチオ生地が敷き詰めてあり、食感の重なりが楽しい。ピスタチオ好きの人にも、カラダに気を使う人にも、ぜひとも手に取ってもらいたいケーキ。
〈BEYOND SWEETS〉
●東京都港区南青山3丁目13−9(Google Map)。TEL 03-6434-0936。10時〜19時。不定休。https://www.beyondsweets.com/
〈田田田堂〉の《お米のタルト 山形ブルーベリー》
兵庫県神戸市の田田田堂は、100%プラントベース&グルテンフリーを掲げるスイーツブランド。サクサクほろほろのタルトは、有機山田錦米粉を使用したとっても香ばしい仕上がり。
そこに自家製クレームダマンドを敷き詰め、山形県産の大粒ブルーベリーを贅沢にたっぷり並べた英国風アフタヌーンティーを思わせるクラシックタルトは、みんなで囲むクリスマスシーズンのティータイムにぴったり。
ブルーベリーの栄養素といえば、目の機能回復に効果のあるアントシアニンが有名だが、意外にもビタミンC・Eや食物繊維、ミネラルなど実にあらゆる栄養を内包したまさに食べる栄養源。冷凍のタルトは全国どこからでもオンラインで購入が可能なので、大切な人への健康を想う贈り物にも最適。
〈田田田堂〉
●兵庫県神戸市東灘区御影郡家1丁目23−12(Google Map)。TEL 078-855-3358。11時〜18時。水・木休。https://tatatado.jp/
デイリーに親しめる「ベイクドタイプのケーキ」
〈nephew〉の《キャロットケーキ》
ベイクドケーキの最初にご紹介するのは東京・富ヶ谷にあるnephewのキャロットケーキ。名前の通り、フレッシュなにんじんをたっぷりと使ったこのケーキは、豊富な食物繊維に加え、なんといってもスパイスの香りが満載で、ホリデーシーズンにはぴったりの味わい!
そもそもキャロットケーキが生まれたのは、1500年代のイギリスで、当時貴重だった砂糖の代わりに甘みの強いにんじんを使用したのがきっかけだったというが、今ではすっかりアメリカンスイーツの定番とも言えるこのケーキ。
にんじんの栄養素に加えて、生地には植物性オイルを使用しているのも嬉しいところ。また、nephewのキャロットケーキはフロスティングがしっかりと分厚いが、実はレモンの爽やかさが効いた味わいで、ボリュームとは裏腹にさっぱりと食べられるのが嬉しい。ぜひ休日にカフェを訪れて、ホリデーシーズンの気分を味わってみては。
〈nephew〉
●東京都渋谷区富ヶ谷1-7-2(Google Map)。TEL 03-5738-8908。8時〜17時(カフェタイム)。@nephew_yoyogipark
〈Hudson market bakers〉の《パンプキンパイ》
東京・麻布十番にあるHudson market bakersのパンプキンパイは、自家製配合の5種のスパイスをたっぷりと使用した、本場さながらの味わい。そのベースとなるのは、国産のかぼちゃと国産バターを使用した贅沢なコク。
素材に気を使う人には、ショートニング不使用も嬉しいところだ。かぼちゃはビタミンやβカロテンの含有量が野菜の中でもトップクラスであり、冬の健康維持にもってこいの食材。アメリカではこのシーズンになると「パンプキンパイスパイス」という既製品のミックスが出回るほど、たっぷりのスパイスを味わうことは冬の慣わし。
濃いホットコーヒーや、ホットミルクティーに合わせてチャイのような風味を楽しむのもおすすめ。ホリデーシーズンが終わっても2月末ごろまで販売中。
〈Hudson market bakers〉
●東京都港区麻布十番1丁目8−6(Google Map)。TEL 03-5545-5458。11時15分〜19時。
〈HOMECOMING Vegan Baked Goods〉の《Sourdough Chocolate Pound Cake》
最後にご紹介するのは、HOMECOMING Vegan Baked GoodsのSourdough Chocolate Pound Cake。HOMECOMINGはもともとビーガンクッキーが有名なお店だが、都内のいくつかのカフェではオリジナルのパウンドケーキも卸していることは、意外と知らない人も多いのでは。
クッキー同様に、パウンドケーキももちろん、卵、乳製品、バターなど動物性の材料は一切不使用。そこに天然酵母のサワードゥを使用し、しっとりと焼き上げたケーキは、濃厚なチョコレートの味わいが嬉しい。リッチな食感と味わいは保ちつつも、菜種油・アマニといった植物性油脂を100%使用したさっぱりとした美味しさなので、朝食にもぴったり。
〈HOMECOMING Vegan Baked Goods〉
@homecomingveganbakedgoods https://veganbakery.base.shop/
ほか、毎週末にFuglen(富ヶ谷店、羽根木公園店)にて販売中。
何を選んで何を口にするかは、自分自身のカラダを作り上げる大切な行為のひとつ。自分のカラダにとって、はたまた社会にとってよい選択ができて、それでいて心からときめく美味しさや楽しさに出会えたのなら、それは最もウェルビーイングな状態と言えるのではないだろうか。ぜひお気に入りのケーキを見つけて、素敵なホリデーシーズンを過ごしてみて!