肝臓ケアには野菜カレー or カツカレー?肝腎脾に良いランチ。

肝臓・腎臓・膵臓という3つの臓器を健やかにするためには、食事のベターチョイスが大事。ランチに選ぶべきは、どれ?

取材・文/石飛カノ 撮影/小川朋央 イラストレーション/松本セイジ 取材協力/川口 巧(久留米大学医学部主任教授)、栗原 毅(栗原クリニック東京・日本橋院長)、川村哲也(東京慈恵会医科大学客員教授)、高取優二(埼友クリニック外来部長)、糸井隆夫(東京医科大学主任教授) 料理製作・スタイリング・取材協力/河村玲子(管理栄養士) 編集/星野“cap”徹

初出『Tarzan』No.916・2025年12月11日発売

野菜カレーVSカツカレー

Round.1 腎膵|豚骨ラーメン VS ミートソースパスタ

豚骨ラーメン VS ミートソースパスタ

【WIN】ミートソースパスタ

同じ小麦由来の麺類対決の勝者はパスタ。カギは脂質と塩分とスープ。

「ラーメンは全般的に高脂肪、高塩分。特にスープに要注意です」(東京医科大学消化器内科学分野主任教授・糸井隆夫さん)

「豚骨ラーメンは脂質や塩分が非常に多く、血圧や脂質代謝システムに負担がかかります。一方、ミートソースパスタはトマトなど抗酸化成分のリコピンも摂りやすいバランスのいいメニューと言えます」(虎ノ門ヒルズレジデンシャルタワー健康相談クリニック院長・川村哲也さん)

Round2. 腎臓|鶏天 VS かき揚げ VS 海老天

鶏天 VS かき揚げ VS 海老天

【WIN】かき揚げ

腎臓からすると天ぷらのタネのワーストワンは鶏肉、続いて海老、より安心なのは野菜系のかき揚げ。

「アミノ酸の一種であるメチオニンの過剰摂取は腎臓病のリスクの一因。メチオニンは動物性タンパク質に多く含まれていて、鶏肉より魚介類の海老の方が少ない傾向があります。野菜のかき揚げはさらに少ないのでリスクも低いと思います」(埼友クリニック外来部長・高取優二さん)

Round.3 肝臓|かけうどん VS ざるそば

かけうどん VS ざるそば

【WIN】かけうどん

精製された白い穀物より未精製の黒い穀物の方が食物繊維やビタミネが豊富。でも、かけうどんよりざるそばの方が太る可能性はちょっと高い。

「かけうどんはスープが熱いし麺が太いので少しずつしか食べられないのに対し、ざるそばは嚙まずに啜れてしまいます。食べるスピードが速ければ血糖値もそれだけ上がりやすいと考えられます」(栗原クリニック東京日本橋医院長・栗原毅さん)

Round4. 肝臓|野菜カレー VS カツカレー

野菜カレー VS カツカレー

【WIN】カツカレー

カロリーだけ見ればカツカレーは悪魔メニュー。でも脂肪肝を引き起こしやすいのは野菜カレー。

「野菜カレーに含まれているのはジャガイモやニンジンといった糖質の多い具材。ライスと合わせるとWの糖質補給に。それに比べるとカツカレーのソースはサラッとシンプルなタイプ。タンパク質補給にもなるのでカツカレーがベターです」(栗原さん)

Round5. 肝腎膵|ステーキ VS ハンバーグ

ステーキ VS ハンバーグ

【WIN】ステーキ

同じ牛肉100%でもハンバーグよりステーキの方が3つの臓器に優しい。

「ハンバーグは挽き肉の脂や卵などつなぎの食材が入ることで脂質が多くなります」(糸井さん)

「赤身肉のステーキを選べばより脂質を控えることができます」(川村さん)

「ハンバーグのつなぎにパン粉を使うこともあるので脂質に加え余計な糖質が加わることになります」(栗原さん)

Round6. 肝臓|タンメン VS サンラータン麺

サンラータン麺 VS タンメン

【WIN】サンラータン麺

同じ「タンメン」というワードを含むが、タンメンは野菜中心の塩ベースマイルド味、サンラータン麺は豆腐や卵を具材にラー油と酢が織りなすピリ辛酸っぱ味。で、どちらが肝臓におすすめかというと、後者。

「酢の主成分である酢酸が小腸からの糖質の吸収を緩やかにし、血糖値スパイクという血糖値の乱高下を防ぐことが分かっています」(栗原さん)

Round7. 腎膵|サバ塩焼き VS 豚肉の生姜焼き

豚肉の生姜焼き VS サバ塩焼き

【WIN】サバ塩焼き

定食屋で提供される定番セット。肉と魚、ベターなのは魚。それも青魚なら間違いなしのチョイス。

「サバに含まれるオメガ3系の脂肪酸は脂肪代謝を促す働きがあり、膵臓の外分泌機能を助けます」(糸井さん)

「オメガ3系脂肪酸は動脈硬化の予防に役立つこともよく知られています。より質のいい脂質選びが腎臓には不可欠です」(高取さん)

Round8. 肝腎膵|オムライス VS 親子丼

親子丼 VS オムライス

【WIN】親子丼

どちらも良質なタンパク質補給ができるが、オムライスにはバターなどの調理油、糖質を多く含むケチャップが加わるという点で肝・腎・膵すべての票が親子丼に集まった。

「ただし、気をつけたいのはごはんの量。油脂が少ないからといって親子丼を大盛りにしてしまうと脂肪肝の原因になってしまいます。できれば小盛りをオーダーする習慣を」(栗原さん)