
カラダにいい調味料勝負!
和食は栄養バランス的には理想的、でもタマにキズなのが塩分過多という部分。実際、昭和のお父さんたちはおひたしに、煮物に、なんなら炊き立てのご飯に、何かにつけて醬油をかけまくっていた。
減塩ムーブメントが始まって久しいが、それでもご覧の通り塩分摂取量は目標値からは程遠い。
そこで調味料についてご一考を。主に腎臓に関わる塩分を中心に、肝臓や膵臓にもより良い調味料選びを実践するため、7つの勝負を見届けよう。
食塩摂取量の目標値と現状値(g/日)

※現状値は令和5年「国民健康・栄養調査」(厚生労働省)の数値
Round1. 腎臓|精製塩 VS 天然塩。

精製塩は99%が工業的に作られた塩化ナトリウム。キレッキレの塩辛さで旨みはほとんど感じない。
一方、岩塩などを結晶化させた天然塩はナトリウムの比率が少なく、マグネシウムやカリウム、カルシウムなどのミネラルがバランスよく含まれていて滋味深い。
ナトリウムが多い精製塩は摂りすぎると高血圧やむくみを引き起こす。一方、天然塩に含まれるカリウムはナトリウムを排出したり、マグネシウムが血管を拡張、カルシウムが血管を弛緩させることが分かっている。
腎臓にとってどちらがベターかは一目瞭然。突き出しで天然塩の勝ち!
Round2. 肝腎|醬油 VS 中濃ソース。

目玉焼きまたはアジフライ、もしくはカレー。さて、あなたがこれらにかけるのは醬油か中濃ソースか?
塩分の過剰摂取という意味では後者のあソースの方がリスクが低い。メーカーにもよるが、大さじ1杯分の醬油に含まれる塩分は2.5g以上。これに対して中濃ソース大さじ1杯分に含まれる塩分は1g以下。
とはいえ、ソースならなんでもいいというわけではなく、粘度の低いウスターソースは中濃より塩分が多くなるし、粘度の濃いとんかつソースは糖質が多くて肝臓に悪さをする。塩分と糖分のバランスの良さで中濃ソースのKO勝ち!
Round3. 腎膵|黒糖 VS はちみつ。

どちらもカラダにいいイメージのある黒糖とはちみつ。黒糖にはミネラルやポリフェノールが含まれていて、精製された白砂糖よりは吸収が緩やか。ただし、はちみつはその黒糖よりさらにゆっくりと吸収され血糖値の急上昇も抑えられる。
量さえ過剰に摂らなければ、砂糖代わりの甘みづけに利用するのは大いにおすすめ。はちみつにはビタミンやミネラル、ポリフェノールの他、腸内環境を整えるオリゴ糖も含まれている。
腸との連環で腎臓を助け、余分なインスリン分泌を抑制することで膵臓にかかる負荷も低くなる。はちみつが黒糖を打ち取った。
Round4. 腎臓|薄口醬油 VS 濃口醬油。

そりゃあ、薄口醬油の方が減塩には繫がるでしょう。色が薄いということは塩辛さもマイルドということでは? 多くの人はそう誤解しているかもしれない。でも、実はその逆で濃口醬油の方が塩分が少ない。
醬油らしい褐色の正体はメラノイジンという色素物質。これは小麦の糖質と大豆のタンパク質が発酵の過程でメイラード反応という化学反応を引き起こし、生み出される物質。
製造工程で塩分を増加し、この反応を抑えて色を薄くしたのが薄口醬油。塩分は濃口醬油が約16%で薄口醬油は約18%。濃口醬油が鼻の差でゴールテープを切りました。
Round5. 腎臓|関東風だし汁 VS 関西風だし汁。

関西人はうどんのつゆをすべて飲み干すが、関東人はほとんどのつゆを残す。その理由は塩分濃度の違いにあるという。
関西の麺や料理に使われるだし汁は昆布だしがメインで醬油はほんの香りづけ。これに対して、関東のだし汁はカツオなどの魚系がメインで醬油の量が多い。
ちなみに使っているのは関西が薄口、関東が濃口。醬油自体は関東の方が塩分が低いが、大量の醬油を使うことで塩分濃度は関西のほぼ2倍なのだとか。
腎臓ケアのためにうどんやおでんは関西系を選びたい。関西だし汁が関東だし汁を背負い投げ〜!
Round6. 肝腎膵|田舎味噌 VS 八丁味噌。

味、色、地域と味噌にはさまざまな分類法があるが、八丁味噌は地域分類で東海地域で造られる豆味噌の一種。メーカーにもよるが、仙台味噌や信州味噌よりも塩分濃度は若干低い。
田舎味噌とは大豆に麦麴を加えて造った麦味噌の総称で、もともとはその名の通り農家の手前味噌のこと。それこそメーカーによって塩分はまちまち。
比較が難しい味噌界隈だが八丁味噌がゴールネットを揺らしている理由は、大豆に含まれる糖とタンパク質から作られるメラノイジン。この物質に強力な抗酸化作用が期待できるので肝・腎・膵、すべてに有効。
Round7. 肝腎膵|マーガリン VS バター。

コスパが高く、パンに塗る際に圧倒的に作業が楽なのはマーガリン。でも、いち早く王手をかけたのはバター。このふたつの油脂、佇まいは似ているが、まず原料が異なる。バターは牛乳の乳脂肪分、マーガリンは植物性油脂。
バターのほとんどの材料は乳脂肪分と塩のみ。植物性油脂に水、食塩、ビタミンなどを加えて混ぜ、冷却するという工程で作られるマーガリンは、油脂と水を均一に混ぜ合わせるため乳化剤、見栄えのために着色料、風味づけの香料などが加えられることが多い。
シンプルで無添加の食品はすべての臓器に優しい。



